宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (12:49)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
11/17 --- ---
11/16 --- ---
11/15 --- ---

黒点 11/17 (NOAA)
磁場 フレア
1008 1 α ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:42 442 +0.1
-2 h 450 +0.5
-4 h 458 -0.1
-6 h 463 -1.4
-8 h 468 -0.3
-10 h 486 +1.7
-12 h 505 +1.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:59 -11 10/ 8
-2 h -12 5/ 5
-4 h -12 2/ 2
-6 h -10 2/ 10
-8 h -8 -8/ 2
-10 h -7 -7/ 18
-12 h -7 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^1
11/17 0.6 4x10^1
11/16 0.6 2x10^3
11/15 0.7 4x10^3
11/14 0.6 3x10^3
11/13 0.7 4x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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宇宙環境計測グループ
Space Weather Prediction Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/11/12 07:53 太陽風は低速風になりました(360km/秒)。穏やかな宇宙天気が続きます。
2008/11/13 08:06 太陽風の速度は330km/秒に下がり、とても穏やかです。
2008/11/14 09:22 太陽風はかなり低速で(290km/秒)、磁気圏も静穏です。1008黒点群が見えています。
2008/11/15 09:50 太陽風は低速で(310km/秒)、磁気圏はとても静かです。
2008/11/16 10:28 太陽風の速度は400km/秒に上昇しています。磁気圏活動もある程度強まっているでしょう。
最新のニュース

2008/11/17 12:49 更新
太陽風の速度は520km/秒に上昇し、小規模の高速風がやって来ました。既に速度は下がりつつあります。

担当 篠原

昨日のニュース以降、太陽風の速度は更に上昇を続け、
16日16時(世界時16日7時)に、520km/秒に達しました。
予想以上に、速度の高い風がやってきました。

太陽風は、そのまま6時間ほど520km/秒を保ち、
昨夜、16日22時(世界時16日13時)頃からゆっくりと低下に転じています。
現在は、450km/秒で、速度低下も一段落し、落ち着いているところです。


今日の1枚目に、1週間の太陽風の図を掲載します。
16日に今回の高速風の山が見えています(黄色線)。
それに先立って、磁場強度(白線)、密度(橙色線)がそれぞれ強まっていて、
小規模ながらも、高速風の変化パターンを見せています。

27日周期の図で、前周期を振り返ると、
ちょうど今回と同じタイミング(10月20日)に、速度400km/秒の小さな盛り上がりが見られ、
磁場も、ゆるやかに強まっていました。
今回、この太陽風の変化がより強まった形で回帰しました。
この傾向が強まるのかどうか、次回以降の変化が注目されます。


太陽風の変化に合わせて、磁気圏もやや活動的になっています。
ただ、太陽風磁場の南北成分が、速度が上昇する前に大きく南を向いたものの、
速度が上がる頃には北向きに転じてしまったので、
影響は前半だけにとどまり、それほど大きくなっていません。

AE指数では、500nT程度の弱めの中規模変動が6時間ほど続きました。
(掲載の図では、もう見えなくなっています)

また、沖縄磁場データは、静穏レベルから-50nTほど下がり、
弱い磁気嵐が発生しています。
これは、太陽風磁場が-10nTの強い南向きになっていたことが影響しています。


前周期から太陽風の様子が変わっているので、今後の変化は予想しずらいです。
前周期は、これから4日ほど、400km/秒前後の太陽風が続いていました。
現在、太陽風速度は450km/秒に下がっていますが、
このままの状態が、数日間続くのかもしれません。


今回の変動を受け、放射線帯高エネルギー電子は大きく数を減らしています。
高速風の規模は小さかったので、これから大きく上昇することはないでしょう。

太陽では、1008黒点群が西に没しつつあります。
まだ、黒点はひとつだけ見えています。
太陽はこのまま無黒点になりそうで、活動は静穏です。



ACE衛星による1週間の太陽風データ。16日に小規模の高速風がやって来ました。
(c) NOAA/SWPC


SOHOによる太陽の可視光写真。1008黒点群が西に没しつつあります。17日8時(世界時16日23時)
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。