宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:06)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
10/24 --- ---
10/23 --- ---
10/22 --- ---

黒点 10/23 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:08 368 -0.0
-2 h 375 +1.1
-4 h 385 +1.8
-6 h 392 +0.1
-8 h 391 +0.8
-10 h 399 +3.4
-12 h 405 +2.4

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:59 -11 6/ 3
-2 h -11 4/ 3
-4 h -12 8/ 5
-6 h -11 10/ 5
-8 h -10 8/ 3
-10 h -11 7/ 3
-12 h -11 5/ 4

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^2
10/24 0.5 1x10^2
10/23 0.8 4x10^2
10/22 0.8 3x10^2
10/21 0.7 4x10^2
10/20 0.7 3x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/10/19 08:49 かなり低速の太陽風が続いています(280km/秒)。磁気圏も非常に静穏です。
2008/10/20 12:45 太陽風は低速ですが、南向き磁場の影響で、磁気圏はやや活動的になっています。
2008/10/21 09:38 太陽風の速度は、400km/秒に上がりました。磁気圏はとても静かです。
2008/10/22 09:03 太陽風は、速度が370km/秒へやや下がりました。磁気圏も静穏です。
2008/10/23 08:44 太陽風の速度が450km/秒に上昇し、小型の高速風領域が来ている様です。
最新のニュース

2008/10/24 09:06 更新
太陽風の速度は下がり、低速状態に戻りつつあります。磁気圏は静穏です。

担当 篠原

コロナホールが、太陽の中心へ次第に近づいています。
現在の様子と、1周期(27日前)の様子を、EIT195の写真で比較しましょう。

コロナホールは、太陽コロナ写真に見えている薄暗い領域です。
現在の写真では、太陽の東端(左端)から横方向に伸び、
太陽の中心少し手前にかけて広がっています。

前周期の写真と比較すると、広がりはかなり似ています。
右側の先頭部分をよく見ると、
両方の写真で、コロナホールは北極へ向かって淡く伸びています。
その部分が少し東(左)へ移動し、濃さも増している様です。

そのまま北極へ目を向けると、北極に広がるコロナホールの分布も、
手前側へ伸びる様に広がり方が変わっています。
連動した変化なのかもしれません。


コロナホールは、太陽の磁場が宇宙空間へ向かって広がりだしているところです。
その磁場の広がりに沿って、速度の高い太陽風が噴き出しています。
今日の写真の様子では、コロナホールの先端は明日くらいに太陽の中心に達するでしょう。
そこで地球に向かって噴き出した高速風は、3日ほどかけて地球へやってきます。
このことから、高速風の到来は、28日くらいではないかと予想されるのです。

27日周期の図を見ると、前周期の太陽風は、9月30日の後半から速度が上昇しています。
図は世界時なので、日本時間では10月1日に入った頃です。
これを今周期に置き換えると、
10月28日に入った頃に高速風が回帰して来ると予想されます。
SOHO EIT195の見積もりは、これとほぼ一致しています。

コロナホールは東西方向にゆったりと広がっています。
高速太陽風は、前周期同様、1週間近く続くと予想されます。
前回の最高速度は700km/秒でした。


現在の太陽風は、昨日のニュース以降速度が下がり、現在は360km/秒です。
再び低速状態に変わりつつあります。
磁場強度は5nT、南北成分は比較的北寄りに推移しています。

これらの太陽風の変化により、磁気圏活動は静穏に戻りました。
AE指数はほとんど変化がありません。

28日頃に始まる高速風まで、このまま穏やかな状態が続くでしょう。


太陽は無黒点で、静穏です。



SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。24日6時(世界時23日21時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


1周期(27日前)の太陽コロナの様子。27日6時(世界時26日21時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。