宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:34)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気圏の最新データがありません。
放射線帯電子が強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
10/ 4 --- ---
10/ 3 --- ---
10/ 2 --- ---

黒点 10/ 4 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
06:27 645 -0.2
-2 h 661 +0.9
-4 h 653 +0.2
-6 h 619 +0.5
-8 h 647 +1.6
-10 h - -
-12 h - -

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
11:30 - -/ -
-2 h - -/ -
-4 h - -/ -
-6 h - -/ -
-8 h - -/ -
-10 h - -/ -
-12 h - -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^4
10/ 4 0.6 1x10^4
10/ 3 0.8 5x10^3
10/ 2 0.6 3x10^1
10/ 1 0.5 6x10^1
9/30 0.7 4x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
宇宙環境計測グループ
Space Weather Prediction Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 9/29 12:49 低速で穏やかな太陽風が続いています。明日以降、高速太陽風が始まるでしょう。
2008/ 9/30 12:09 黒点群が2つ出現しています。太陽風は穏やかです。これから高速風領域に入ります。
2008/10/ 1 12:44 太陽風の速度は470km/秒に上がっています。更に、速度が上がると予想されます。
2008/10/ 2 09:12 太陽風の速度は、600km/秒に上昇しました。磁気圏はやや活動的です。
2008/10/ 3 09:06 太陽風の速度は、700km/秒に上がりました。オーロラも活動的でした。
最新のニュース

2008/10/ 4 11:34 更新
650km/秒の高速太陽風が続いています。磁気圏活動も活発に続いています。

担当 篠原

高速の太陽風が続いています。
速度は、昨日より650km/秒で安定しており、かなり速い状態です。

磁場強度は、5nTにやや戻しています。
南北成分は、南に北にと振れ続けていて、磁気圏に刺激を与えています。
AE指数は、500nT前後の中規模活動が続き、
大きくは900nTに達する変化も見られます。
速度が高めに推移していることもあって、オーロラ活動は活発です。

シベリア磁場データを見ると、
この2日間、磁気圏が活動的になっている様子がよく分かります。

SOHO EIT195の太陽コロナを見ると、
この高速風をもたらしているコロナホールは、太陽の西側(右側)へ去りつつあります。
高速風はこれから後半に入り、ゆっくり速度を下げていくでしょう。
活発なオーロラ活動も、今日、明日くらいではないかと思います。


さて、27日周期の図を見てください。
上の段の前周期(太陽の自転周期)の太陽風速度の変化(緑色線)を見ると、
今回の高速風の後、9月15日から次の高速風が来ています。
その発生源となったコロナホールが、
今日のSOHOの写真の東端(左端)に顔を出しています。
斜めにふたつの細い筋状に見えている、やや暗い領域です。

このコロナホールの広がりが、前周期とだいぶ変わっている様です。
少し先回りをして、STEREO Behindの写真を見てみましょう。
STEREO Behind衛星は、位置の関係で、
地球よりも2日半ほど先の太陽を見ることができます。

SOHOに続いて掲載している、STEREO写真の1枚目は、27日前の太陽です。
太陽の中心やや左に、縦に大きく広がったコロナホールが見えています。
一方、STETEOの2枚目は現在の太陽です。
こちらのコロナホールは、淡い筋の集まりになっていて、見にくくなっています。

どうやら、コロナホールが弱まっている様です。
従って、今後やってくる高速太陽風は、前周期とは様子が変わっている可能性があります。

また、STEREOの写真では、
北極付近(上端)のコロナホールが、前周期よりもせり出して来ていることも分かります。
このように、太陽もゆっくりと変化しているのです。

もう3日ほどすると、SOHOでもコロナホールが良く見える様になるでしょう。
その頃に、改めて比較を行ってみたいと思います。


高速風によって、放射線帯高エネルギー電子が大きく増加しています。
青線のGOES-11が、一気に警戒レベルに上昇しています。
衛星の運用では、注意が必要な状態です。

太陽は無黒点です。
静穏な状態が続いています。



SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。4日10時半(世界時4日1時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


STEREO衛星が撮影した、27日前の太陽コロナ(9月6日)。太陽の中心付近に、薄暗く、コロナホールが見える。
(c) NASA


STEREO衛星が撮影した、現在の太陽コロナ(10月3日)。コロナホールが淡くなっている。
(c) NASA


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。