宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (23:14)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏内がやや活動的になっています。
放射線帯電子が強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
9/18 --- ---
9/17 --- ---
9/16 --- ---

黒点  9/18 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
23:09 383 -1.4
-2 h 387 -2.4
-4 h 383 -4.7
-6 h 376 -2.9
-8 h 372 -2.2
-10 h 382 -0.9
-12 h 385 -0.6

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
22:59 -17 -18/ 19
-2 h -17 -36/ 12
-4 h -13 -25/ 13
-6 h -9 -38/ 8
-8 h -7 -42/ 4
-10 h -5 -37/ 11
-12 h -3 -/ 5

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^2
9/18 0.4 1x10^4
9/17 0.6 7x10^3
9/16 0.6 1x10^3
9/15 0.5 5x10^3
9/14 0.5 5x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 9/13 11:14 太陽風は低速で、磁気圏はとても静かです。明日くらいから高速風が始まりそうです。
2008/ 9/14 10:30 低速の太陽風が続き、磁気圏もとても静かです。これから高速風が始まるでしょう。
2008/ 9/15 10:04 太陽風の速度が400km/秒に上昇しました。引き続き、高速風になりそうです。
2008/ 9/16 09:43 太陽風速度は580km/秒に上がりました。活発なオーロラ活動も発生しています。
2008/ 9/17 23:00 高速風は終わりました。これから穏やかな状態が、2週間近く続きます。
最新のニュース

2008/ 9/18 23:14 更新
磁場の大きな変化が太陽風に現れました。南向き磁場の影響で、磁気圏活動がやや強まっています。

担当 篠原

太陽風の速度はもう少し下がり、380km/秒になっています。

一方、太陽風磁場で面白い変化が現れています。
昨日掲載のACEの図で見え始めていたのですが(参照してください)、
磁場強度が5nT強に強まり、南北成分が北向きに強まりました。
その後、今日のACEの図に入る頃から、
南北成分が南へ向かってゆっくりと切り替わり、
今日のお昼以降は、南向きが-5nTまで強まっています。

この大きな変化は、磁場の大きなかたまりが、
太陽から流れて来たことによると考えられます。
太陽で、これに起因する現象が4〜5日ほど前に発生していたのでしょう。

変化の全体像を見るために、3日幅のACEのデータを1枚目に掲載しています。
世界時(図に表示された時刻)で17日以降に、磁場の大きな変化が見られています。


この南向き磁場の強まりによって、磁気圏活動が強まっています。
AE指数で、500nT前後の中規模の活動が発生しています。
ただ、速度が普通レベルなので、激しい変化にはなっていません。

現在のACEのデータを見ると、磁場強度は2nTに弱まり、
磁場の大きな変化は終わりつつあります。
また、南北成分も0nT付近に近づいていることから、
磁気圏への影響は、このあとすぐになくなって行くでしょう。

この乱れは一時的な現象で、
明日以降は、低速で穏やかな太陽風が続くと予想されます。
磁気圏も静穏に戻るでしょう。


放射線帯高エネルギー電子は、磁気圏の乱れの影響で、
大きく数を減らしています。
今後は低いレベルで推移するでしょう。

太陽は無黒点です。
穏やかな状態が続いています。



ACE衛星による3日間の太陽風データ。中ほどから、磁場の大きなかたまりによる変化が見えています。
(c) NOAA/SWPC


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

9/18 13:25 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。