宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2008/ 9/ 5 09:22 更新 高速太陽風が始まりました。強い南向き磁場の影響で、激しいオーロラ活動が発生しました。 担当 篠原 昨日のニュースの後、太陽風磁場の南北成分が、大きく南向きに変化しました。 -10nTほどの強い南向きが、4時間にわたって続いています。 この影響で、磁気圏が一気に活動的になりました。 AE指数では、1500nTに達する激しい変化が起こっています。 たいへん活発なオーロラ活動が発生した様です。 沖縄の磁場データも、静穏レベル(青の横線)から最大で-100nTも下がりました。 これは磁気嵐の発生を示しています。 ただし、この下がり幅には地域性があるので、 世界規模で計測している京都大学のDst指数を見ると、 -50nTほどの小規模の磁気嵐が発生したようです。 この時点では、太陽風の速度は480km/秒程度にしか上がっておらず、 南向き磁場が強まったことが、強い乱れの原因となったと言えます。 太陽風の速度は、その後もゆっくり上昇し、 5日3時(世界時4日18時)頃に、590km/秒に達しました。 しかし、ここが最高速だったのか、その後はやや下がって、現在は550km/秒です。 高速風は本格的に始まりましたが、 最高速度は600km/秒に達するかどうかという程度でした。 太陽風の磁場強度は、4nTに下がっているので、 速度の上昇はここまでで、この後は、安定した高速状態となりそうです。 前周期と比べると、高速風の規模はやや弱まっているのかもしれません。 SOHO EIT195を見ると、コロナホールの最後の部分(左端)が太陽の中心に達しています。 最後の高速風が地球に向かって飛び出しているところです。 そう考えると、今回の高速風は、もう3〜4日程度続くと予想されます。 高速風の影響を受け、放射線帯の高エネルギー電子が増加を始めています。 今日は、1000くらいまでの上昇で、強いレベルにはなっていません。 明日以降の変化に注意してください。 太陽は無黒点で、穏やかです。 SOHO衛星のEIT195カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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