宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2008/ 8/ 9 11:35 更新 太陽風の磁場強度が20nTへ強まっています。高速太陽風が始まりつつあります。 担当 篠原 前周期よりも1日半ほど遅れて、いよいよ高速太陽風が始まりそうです。 ACEのデータで、磁場強度が大きく強まり、速度が高まり始めています。 磁場強度は、昨日の5nTからじわじわと強まり 今朝、9日8時(世界時8日23時)頃に10nTまで上昇しました。 そこで、不連続な磁場変化が見られ、以降、一気に20nTまで強まっています。 太陽風速度も、ACEの図の後半からゆるやかな上昇が始まり、 340km/秒から420km/秒へ上がっています。 しかし、変化の幅はまだ小さく、通常の速度に戻った程度です。 太陽風の磁場強度はかなり強まっています。 今後、太陽風速度は大きく上昇することになるでしょう。 また、磁場の南北成分は、これまでは北向きで推移しています。 このため、磁気圏への影響は小さく、AE指数は全く変化が見られません。 しかし、今後、磁場の傾向が変わり、南を向く様になると、 強度が強まっているだけに大きく南に振れ、磁気圏を一気に活動的にする可能性があります。 速度の上昇とともに、磁場南北成分の変化にも注目してください。 27日周期の図を見ると、太陽風の変化は1日半ほど遅れて始まっています。 このため、継続期間や最高速度がどのようになるか注目されます。 SOHO EIT195では、コロナホールは最後尾が太陽の中心を通過しつつあります。 このことから、高速風はこれから4〜5日間は続くだろうと思います。 太陽は無黒点のままで、たいへん穏やかです。 放射線帯高エネルギー電子も低いレベルで安定しています。 こちらは、高速風の開始後に注意が必要です。 SOHO衛星のEIT195カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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