宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2008/ 7/11 08:52 更新 340km/秒の低速の太陽風が続いています。これから高速風がやって来るでしょう。 担当 篠原 SOHO EIT195の太陽コロナ写真を見てください。 コロナガスを切り裂いた様なコロナホールが、太陽の中央に大きく見えています。 コロナホールは、 太陽の固有磁場が宇宙空間へ向かって大きく広がっている領域にできます。 外側へ向かって広がる磁力線に沿って、コロナのガスがどんどん飛び出すため、 ガスが周囲よりも希薄になり、穴の様に見えるのです。 飛び出したガスは、高速の太陽風を作ります。 コロナホールが太陽の中心に見えるとき、 コロナガスは地球へ向かって噴き出しています。 地球までは約3日の道のりです。 現在、ちょうど中心に来ているので、 これから3日後、14日頃に高速風が最も強い状態になると考えられます。 高速風の到来は、コロナホールの先頭(右端)の位置で読み取ります。 既に脇へ行っているため、先頭の部分は見にくくなっていますが、 そろそろ西側(右側)の半分くらいに達します。 ここが、地球へ高速風がやってくるタイミングを測るための目安の位置です。 今日あたりから高速太陽風が始まるでしょう。 27日周期の図の予想では、今夜になるかもしれません。 現在の太陽風は、速度が340km/秒と、少し上がったものの低速状態です。 磁場強度は、4-5nTで、こちらは普通の強さです。 太陽風が穏やかなので、磁気圏も静穏です。 AE指数では、200nTの小さな変化が2回起こっています。 太陽風磁場が、南向きになった時間帯と一致しています。 今後、高速風が近づくと、太陽風の磁場が強まります。 この時に、大きく南を向いて、磁気圏を一気に活動的にしたりします。 高速風の立ち上がりに、特に注意してください。 今回の高速風は、前回は最高速度が750km/秒、7日間にわたって続きました。 今回も、同程度の変動が見られるでしょう。 今日も、太陽には黒点はありません。 静穏な状態が続いています。 SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。11日8時半(世界時10日23時半)。 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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