宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:06)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
6/26 --- ---
6/25 --- ---
6/24 --- ---

黒点  6/25 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:00 527 +3.4
-2 h 488 -1.1
-4 h 458 +0.3
-6 h 436 -4.4
-8 h 388 -0.7
-10 h 384 -0.2
-12 h 386 +2.5

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:30 -13 -/ -
-2 h -13 -/ -
-4 h -15 -/ -
-6 h -13 -/ -
-8 h -15 -/ -
-10 h -16 -/ -
-12 h -17 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^1
6/26 0.7 2x10^1
6/25 0.7 3x10^3
6/24 0.8 2x10^3
6/23 0.6 2x10^3
6/22 0.6 2x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 6/21 10:48 550km/秒前後の高速太陽風が続いています。磁気圏活動もやや活発になりました。
2008/ 6/22 11:53 太陽風の速度は低下して、高速風は終わりつつあります(450km/秒)。磁気圏も穏やかです。
2008/ 6/23 09:13 太陽風は通常の状態に戻りました。磁気圏もとても穏やかです。明日以降、高速風の回帰が予想されます。
2008/ 6/24 09:00 太陽風は低速になり、磁気圏も穏やかです。太陽は無黒点になりました。
2008/ 6/25 09:16 太陽風の磁場、密度が上昇し、高速風が近づいています。これから、磁気圏活動も活発化しそうです。
最新のニュース

2008/ 6/26 09:06 更新
太陽風の速度が上昇を始めました。500km/秒を超えています。磁気圏活動も活発化しそうです。

担当 篠原

昨日、太陽風の磁場、密度に変化が始まって、1日ほど経った今日未明、
26日2時(世界時25日17時)頃からようやく速度が上昇を始めました。

今日の1枚目の図は、ACEの1週間の変化です。
前半に、前の高速風の変化が見えています。
図のまん中から速度が下がり、24日の終わり頃に(図は世界時です)、
磁場強度(白線)、密度(橙色線)の上昇が起こっています。
しかし、速度(黄色)の変化は小幅のままで、400km/秒と通常の速度レベルに上がった程度でした。

それから1日ほど経過して、25日の終わり頃に、ようやく速度の本格的な上昇が始まりました。
現在、500km/秒を超えたところです。
磁場強度は、この速度上昇に伴って再び強まり、最大で15nT近くまで上がっています。

現在も磁場強度は10nTを保っています。
従って、太陽風の速度は引き続き上昇すると思われます。
前周期同様、600km/秒台まで上がるのではないでしょうか。


磁気圏活動は、AE指数の前半で中規模の変化が見られています。
昨日のニュースに書きましたが、-5nTの強めの南向き磁場が続いたためです。
太陽風の速度が遅かったので、磁気圏の乱れの規模はそれほど大きくなりませんでした。

その後、磁場の南北成分が小さくなって、磁気圏も穏やかになりましたが、
速度が上がり始めた頃から、磁場が南北に大きく変動する様になっています。
速度が高まっていることもあり、今後、磁気圏活動が活発化する可能性があります。

SOHO EIT195を見ると、コロナホールは、とても淡いのですが、
太陽の北半球側に分布するものと、南半球、さらに南極へ続くものが見えている様です。
高速風は、前回同様5日程度は続きそうに思われます。


放射線帯高エネルギー電子は、磁気圏の乱れのために大きく下がっています。
高速風が始まったことで、これから上昇に転じる可能性があるので、
今後の変化に注目してください。

太陽はとても穏やかです。
黒点はありません。



ACE衛星による1週間の太陽風データ。磁場、密度が高まって(25日)、1日経って速度が上がり始めました。
(c) NOAA/SWPC


SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。26日9時(世界時26日0時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。