宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:29)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
6/16 --- ---
6/15 --- ---
6/14 --- ---

黒点  6/16 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:19 628 +0.8
-2 h 643 +0.7
-4 h 619 +0.0
-6 h 606 +3.5
-8 h 608 +1.1
-10 h 600 +1.8
-12 h 608 +0.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -16 4/ 12
-2 h -15 8/ 10
-4 h -14 7/ 11
-6 h -17 19/ 7
-8 h -20 13/ 8
-10 h -23 10/ 12
-12 h -27 2/ 16

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^3
6/16 0.5 2x10^3
6/15 0.7 4x10^2
6/14 0.6 3x10^2
6/13 0.6 4x10^2
6/12 0.5 5x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 6/11 10:06 太陽風の速度は370km/秒に下がり、磁気圏もとても穏やかです。
2008/ 6/12 10:06 太陽風は低速風になっています(320km/秒)。金星が太陽の東側に姿を現しました。
2008/ 6/13 10:23 太陽風の速度は300km/秒で安定し、低速状態が続いています。磁気圏もとても穏やかです。
2008/ 6/14 11:14 太陽風速度は低速で、磁気圏も穏やかです。これから高速風がやって来るでしょう。
2008/ 6/15 11:35 高速の太陽風が始まりました(600km/秒)。強い南向き磁場の影響で、強いオーロラ活動も発生しています。
最新のニュース

2008/ 6/16 10:29 更新
600km/秒台の高速太陽風が続いています。小規模の磁気嵐が発生しました。

担当 篠原

高速の太陽風が続いています。
昨日より、太陽風は600〜650km/秒の高い速度(ACEの黄色線)で安定しています。

太陽風の磁場強度(白線)は5nT前後を保っています。
強さとしては普通の状態です。
まだ弱まっていないので、高速風は中盤にあると思われます。

太陽風磁場の南北成分(赤線)は、+5nTから-5nTの間をゆっくりと変化しています。
速度が高まっていることもあり、
AE指数で500〜1000nTの中規模のオーロラ活動が頻繁に発生しています。


今日は、久しぶりに沖縄の磁場データを掲載しましょう。
図の中央、14日21時(世界時14日12時)の急な上昇が、今回の高速風の始まりを示しています。

その後、激しいオーロラ活動による上下動が見られ、
15日8時(世界時14日23時)頃から、大きくマイナスに振れています。
図の中の青の横線が、沖縄の静穏時の磁場強度です。
グラフは、最大で-70nTまで下がっています。
この時間帯にかけて、赤道面に沿って地球を囲む電流、
環電流が発達していたと考えられます。

このグラフの減少幅を見て、磁気嵐の規模を調べます。
沖縄一点では、地域的な影響が強いので、
正しく調べるためには、世界規模のデータを使用します(Dst指数)。
今回は、Dstでは-50nTくらいの磁場変化が見られ、小規模の磁気嵐が発生していたと考えられます。


SOHO EIT195を見ると、コロナホールは、南北(下・上)に分かれて伸びています。
現在、最後尾が太陽の中心にかかろうとしているところです。
この様子では、高速風は更に4日くらい続くのではないでしょうか。
まだ2-3日は、現状程度の高い速度が続く可能性があります。


放射線帯高エネルギー電子は、昨日より増加に転じています。
しかし、やっと1000に達した程度で、まだ大きな増加にはなっていません。
今後も増え続ける可能性は高いので、引き続き変化に注意して下さい。

太陽は無黒点で、静穏です。



SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

6/16 00:48 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。