宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:05)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子がやや強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
5/ 2 --- ---
5/ 1 --- ---
4/30 --- ---

黒点  5/ 2 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:49 451 +2.6
-2 h 438 +2.1
-4 h 442 -4.8
-6 h 447 +2.4
-8 h 457 -1.6
-10 h 467 +2.6
-12 h 464 +1.5

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:30 -23 -/ -
-2 h -18 -/ -
-4 h -8 -/ -
-6 h -9 -/ -
-8 h -10 -/ -
-10 h -12 -/ -
-12 h -9 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 5x10^3
5/ 2 0.4 9x10^3
5/ 1 0.6 1x10^4
4/30 0.5 1x10^4
4/29 0.6 2x10^4
4/28 0.4 3x10^4

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 4/27 12:06 Bクラスのフレアが起こり、CMEが発生しています。太陽風はやや高速の状態が続いています。
2008/ 4/28 10:28 太陽風の速度は480km/秒と高まったままです。放射線帯も強まった状態が続いています。
2008/ 4/29 11:24 太陽風の速度は下がり、通常の状態に戻っています。今夜以降、CMEの影響がやって来そうです。
2008/ 4/30 10:57 太陽風は通常の速度に下がり、穏やかな状態です。CMEの影響はまだ見られません。
2008/ 5/ 1 10:25 太陽風の速度が、500km/秒に上がっています。高速風の始まりです。
最新のニュース

2008/ 5/ 2 10:05 更新
太陽風の速度は一旦下がっていますが、これから次の上昇が始まりそうです。

担当 篠原

500km/秒に速度が上がった太陽風は、昨夜からゆっくりと下がって、
現在は440km/秒と一旦落ち着いています。
しかし、高速風はこれで終わりではなく、これから次の速度上昇がやって来そうです。

ACEの磁場強度(白線)を見て下さい。
速度が下がったのとは逆に、5nTから8nTへ強まっています。
また、プラズマ密度(橙色線)も、1個/cm^3から10個/cm^3へ増加しています。
これらは、コロナホールによる高速風が始まるときによく見られる変化です。


いつもの24時間のACEの図だけでは、この変化を読みとりにくいので、
今日の1枚めに、ACEの1週間の図を掲載します。

速度(黄色線)を見ると、図の右側に、昨日始まった速度上昇の変化があります。
その山の始まりに先だって、磁場強度(白線)、密度(橙色線)が増加していたことも分かります。

一方、右端の最新データでは、速度は下がっていますが、
磁場強度、密度のグラフは再び上がっていて、
その様子は、最初の高速風の始まりのときとそっくりです。

SOHO EIT195の太陽写真では、
コロナホールは、太陽の中心から南極へ向かって大きく広がっています。
ここから吹き出している高速風が、これからやってくるのでしょう。
昨日は500km/秒止まりでしたが、今度は更に高く、
前周期と同様であれば700km/秒くらいまで速度が上がります。


太陽風の磁場強度が強まるとともに、南向き磁場が大きく変化を始めています。
-5nTを超える南向きが現れて、磁気圏の活動を活発化しています。
AE指数で、1000nTに達する大きな変化がちょうど発生しているところです。

今後も、南向き磁場の変化に合わせて、活発なオーロラ活動が発生しそうです。


これらの活動に伴って、放射線帯高エネルギー電子は数を減らしています。
下がった後、これから始まる高速風によって再び上昇を始めるでしょう。
明日以降の変化に注意してください。

太陽は無黒点です。
フレア活動はなく、大変静穏です。



ACE衛星による7日間の太陽風。1日に太陽風速度の上昇が起こっている。速度は黄色、磁場強度は白色、密度は橙色。
(c) NOAA/SWPC


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/ 2 00:24 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。