宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (12:06)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子が非常に強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
4/27 --- ---
4/26 --- ---
4/25 --- ---

黒点  4/27 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
12:07 485 -1.8
-2 h 489 -0.0
-4 h 483 -0.4
-6 h 487 -2.9
-8 h 477 -3.2
-10 h 479 -3.4
-12 h 485 -2.8

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
11:59 -25 7/ 8
-2 h -26 -1/ 12
-4 h -31 16/ 13
-6 h -30 14/ 7
-8 h -29 11/ 3
-10 h -26 9/ 12
-12 h -23 3/ 6

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^4
4/27 0.7 5x10^4
4/26 0.6 4x10^4
4/25 0.5 2x10^4
4/24 0.5 1x10^4
4/23 0.6 9x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 4/22 10:24 太陽風の速度は350km/秒に下がっています。これから高速太陽風がやって来るでしょう。
2008/ 4/23 10:05 太陽風磁場が強まっています。これから高速風が始まります。992黒点群が出現しています。
2008/ 4/24 10:17 600km/秒台後半の高速太陽風が来ました。激しいオーロラ活動も見られています。
2008/ 4/25 10:04 600km/秒の高速太陽風が続いています。オーロラ活動も続いています。
2008/ 4/26 12:10 太陽風の速度は460km/秒に下がり、高速風は終わりに近づいています。放射線帯が強まっています。
最新のニュース

2008/ 4/27 12:06 更新
Bクラスのフレアが起こり、CMEが発生しています。太陽風はやや高速の状態が続いています。

担当 篠原

太陽で、26日23時(世界時26日14時)に、Bクラスの小さなフレアが発生しました。
発生箇所は、SOHO EIT195の写真で、
太陽の中心やや北寄りに明るく見えている領域です(黒点にはなっていません)。

フレアそのものはとても小さなものですが、
関連してCME(太陽ガスの放出現象)が発生しています。
SOHO LASCO C3の連続写真を見て下さい。
白いガスが、太陽の周囲に向かって広がっている様子が分かります。

フレアが太陽のほぼ中心で発生しているので、CMEは地球へ向かって噴き出しています。
3日後くらいに太陽風に影響が見られる可能性があります。
規模が小さいので、大きな乱れにはならないと思いますが、
太陽風の磁場が大きく変化するようなことがあると、
一時的にオーロラ活動が活発化する可能性があります。


さて、現在の太陽風ですが、昨日の時点で460km/秒に下がっていたのですが、
その後また480km/秒に盛り返して、そのままやや高速の状態を保っています。

太陽風の磁場は、強度は4nTで安定していますが、
南北成分が-4nTの南向きで長時間安定するという変化が見られています。

この影響で、AE指数でも500nTの変化がずっと続いています。
これは、オーロラの活動が続いたというのではなく、
太陽風の影響で、磁気圏の対流が強められた(磁気圏の中が強くかき混ぜられた)
変化だと思われます。

太陽風は、この後は次第に速度が下がって、落ち着いて行くでしょう。


放射線帯の高エネルギー電子は、磁気圏がかき乱された影響で、
いくらか下がったようです。
どのレベルで落ち着くかは、明日くらいまで様子を見る必要がありますが、
警戒レベルを割るほどには下がっていない様に思います。



SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/27 01:48 UT


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/26 16:42 UT

4/26 17:42 UT

4/26 18:42 UT

4/26 19:42 UT

4/26 20:42 UT


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。