宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:24)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子が強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
4/29 --- ---
4/28 --- ---
4/27 --- ---

黒点  4/29 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:19 436 -1.1
-2 h 436 -1.5
-4 h 433 -1.0
-6 h 443 -1.3
-8 h 449 -0.3
-10 h 444 -3.6
-12 h 461 -3.5

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:59 -24 11/ 8
-2 h -23 7/ 3
-4 h -23 7/ 5
-6 h -24 10/ 9
-8 h -27 13/ 18
-10 h -25 12/ 21
-12 h -24 -2/ 12

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 7x10^3
4/29 0.6 2x10^4
4/28 0.4 3x10^4
4/27 0.7 5x10^4
4/26 0.6 4x10^4
4/25 0.5 2x10^4

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 4/24 10:17 600km/秒台後半の高速太陽風が来ました。激しいオーロラ活動も見られています。
2008/ 4/25 10:04 600km/秒の高速太陽風が続いています。オーロラ活動も続いています。
2008/ 4/26 12:10 太陽風の速度は460km/秒に下がり、高速風は終わりに近づいています。放射線帯が強まっています。
2008/ 4/27 12:06 Bクラスのフレアが起こり、CMEが発生しています。太陽風はやや高速の状態が続いています。
2008/ 4/28 10:28 太陽風の速度は480km/秒と高まったままです。放射線帯も強まった状態が続いています。
最新のニュース

2008/ 4/29 11:24 更新
太陽風の速度は下がり、通常の状態に戻っています。今夜以降、CMEの影響がやって来そうです。

担当 篠原

今日は先ず、SOHO EIT195の写真で、
現在、1周期前、2周期前の3つの太陽を比べてみましょう。

太陽は約27日で1回転します。
そのため、27日ごとの写真を並べれば、
大雑把にですが、太陽の同じ場所を見比べることができます。

掲載の写真で、右から左へと太陽は変化しています。
こうして見ると、赤道付近に横長に大きく広がっていたコロナホールは、
次第に規模が小さくなっています。
一番左の写真(最新の写真)では、コロナホールはかすれそうにも見えます。


こうなると、コロナホールから吹き出していた高速太陽風の変化が気になります。
27日周期の図を見て下さい。
前周期は、4月4-5日あたりから太陽風速度の上昇が始まりました(この図は世界時です)。
そして、高速風はその後10日間にわたって続きました。
最高速度は、700km/秒を超えるほどに上昇しています。

高速風の開始を今周期の日付けに置き換えると、5月1-2日くらいです。
(日本時間だと、1日の夜以降でしょう)
始まりのタイミングがどうなるのか、速度はどこまで上がるのか、そして、いつまで続くのか、
5月の連休の始まりは、ACEの太陽風データにも注目して下さい。


さて、現在の太陽風ですが、速度はゆっくりと下がっています。
昨日は500km/秒近かったのですが、現在は430m/秒ほどになっています。

磁場強度は4nT前後。
南北成分が、それほど強くはありませんが、-3nTほどにしっかりと南を向いています。
そのため、磁気圏のオーロラ活動が強まっています。
500nTを超える中規模の変動が断続的に発生しています。
シベリア磁場データも、昨日は一転して、にぎやかになっています。

今後の太陽風の変化ですが、
26日の深夜に発生したCMEの影響がそろそろ地球へやってきます。
今夜遅くか、明日に入ってからでしょう。
大きな速度変動が来ることはないと思いますが、
どのような形の乱れが飛んでくるのか、しばらく注目してみて下さい。


放射線帯高エネルギー電子は、弱まっていますが、まだ警戒レベルにあります。
もうしばらく注意が必要です。

太陽は無黒点で、静穏です。
Bクラスのフレアの後は、全く音なしです。



SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/29 01:14 UT

4/ 2 01:13 UT

3/ 6 01:25 UT


27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。