宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:17)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気嵐がやや発達しています。
放射線帯電子がやや強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
4/24 --- ---
4/23 --- ---
4/22 --- ---

黒点  4/24 (NOAA)
磁場 フレア
0992 3 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:06 575 -1.8
-2 h 618 -2.8
-4 h 652 -1.5
-6 h 658 -1.9
-8 h 642 -3.7
-10 h 589 -7.4
-12 h 568 -1.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -41 16/ 9
-2 h -39 15/ 13
-4 h -44 13/ 12
-6 h -47 20/ 11
-8 h -49 26/ 25
-10 h -38 8/ 11
-12 h -41 8/ 10

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 4x10^3
4/24 0.4 6x10^3
4/23 0.6 9x10^2
4/22 0.6 6x10^2
4/21 0.7 7x10^2
4/20 0.6 8x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 4/19 11:43 500km/秒台の高速太陽風が続いています。コロナホールが太陽の中心にさしかかっています。
2008/ 4/20 10:30 500km/秒台の高速太陽風が続いています。高速風は3日半続いています。
2008/ 4/21 10:23 太陽風の速度はやや下がり、500km/秒を割っています。明日から次の高速風が来そうです。
2008/ 4/22 10:24 太陽風の速度は350km/秒に下がっています。これから高速太陽風がやって来るでしょう。
2008/ 4/23 10:05 太陽風磁場が強まっています。これから高速風が始まります。992黒点群が出現しています。
最新のニュース

2008/ 4/24 10:17 更新
600km/秒台後半の高速太陽風が来ました。激しいオーロラ活動も見られています。

担当 篠原

昨日のニュースの後、太陽風の速度はゆっくりと上昇を続けました。
そして、23日16時(境時23日7時)に600km/秒に達しました。
しばらくそのまま安定しましたが、24日に入った頃から再び上昇を始め、
24日2時(世界時23日17時)には670km/秒まで速度を上げています。

ここが最高点だったようで、以降はゆっくりと速度が下がり、
現在は600km/秒台を割って、580km/秒程度になっています。

一方、太陽風の磁場強度は、速度上昇の頃には10nTを超えるほどに強まりましたが、
速度が600km/秒台に達したところで弱まり、現在は5nTで落ち着いています。


太陽風磁場で注目されるのは、南北成分がずっと南側にあったことです。
磁場が最も強まったところでは、-10nTに達する変化も見られています。
高速風だったことと重なって、磁気圏にはたっぷりとエネルギーが流れ込みました。
そして、地球に活発なオーロラ活動をもたらしています。

AE指数を見ると、1日中ずっと変化が続いています。
特に、24日1時(世界時23日16時)には、1500nTを超える激しい変化も起きています。
ここは、太陽風が最高速度を迎えた頃で、
600km/秒を超える高速風と、-7nTの南向き磁場という条件が重なってもたらされたものです。

前後の時間帯でも、800nT前後の中規模の活動が頻繁に起こっています。

その一部になりますが、アラスカのライブカメラの写真を一枚掲載します。
すっかり夜が短くなってしまって、観望できる時間帯がとても短くなっています。
オーロラが激しかったタイミングがやや合わなかったこともあって、
これが昨夜のベストでした。


高速風はこの後どうなるでしょうか。
27日周期の図で考えると、高まっているのは今日くらいまでで、
明日からは速度が下がり始めそうです。
一方、SOHO EIT195を見ると、太陽の中心付近に見えるコロナホールが、
これから地球の影響域に達します。

現在の磁場強度は5nTで、高速風が弱まる気配はまだ見られません。
明日以降の太陽風の変化に注目してください。


太陽風の乱れによって、放射線帯の高エネルギー電子が増加を始めています。
GOES11(青線)は、すぐにでも10,000に到達しそうです。
今後の増加に注意して下さい。

太陽は静穏です。
992黒点群は、片方が見えなくなり、小さくなっています。
SOHO EIT195では、この他にも明るい領域がちらほら見えるのですが、
黒点にはなっていません。



アラスカのオーロラライブカメラによる、23日19時(現地23日2時、世界時23日10時)のオーロラ。
(c) NICT/SALMON


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/24 00:48 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。