宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:54)
太陽フレアは静かです。
太陽風が非常に高速です。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子がやや強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
3/11 --- ---
3/10 --- ---
3/ 9 --- ---

黒点  3/11 (NOAA)
磁場 フレア
0985 2 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:48 692 +2.9
-2 h 681 +0.6
-4 h 680 -1.0
-6 h 672 +1.6
-8 h 686 +1.8
-10 h 672 +0.4
-12 h 657 -0.3

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:59 -12 -15/ 7
-2 h -14 -22/ 14
-4 h -10 -24/ 7
-6 h -9 -15/ 11
-8 h -12 -17/ 9
-10 h -14 -16/ 17
-12 h -14 -27/ 14

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 7x10^3
3/11 0.6 9x10^3
3/10 0.6 4x10^3
3/ 9 0.6 5x10^2
3/ 8 0.7 4x10^3
3/ 7 0.8 2x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 3/ 6 11:56 太陽風は400km/秒の速度です。南向き磁場の影響で、磁気圏が活動的になりました。
2008/ 3/ 7 14:26 360km/秒の穏やかな太陽風が吹いています。明日以降は、高速太陽風に変わるでしょう。
2008/ 3/ 8 10:06 太陽風はかなり遅くなっています(320km/秒)。これから高速太陽風がやってくるでしょう。
2008/ 3/ 9 11:25 太陽風磁場が強まり、活発なオーロラが発生しています。速度の上昇はこれからの様です。
2008/ 3/10 09:06 太陽風の速度は650km/秒に上がっています。活発なオーロラ活動が発生しています。
最新のニュース

2008/ 3/11 11:54 更新
太陽風の速度は700km/秒に上昇しています。オーロラ活動も活発に続いています。

担当 篠原

太陽風の速度(ACEの黄色線)はもう一段上がり、700km/秒に達しています。
前周期の最高速度にだいたい並びました。
この速度は、コロナホール起源の高速風としてはかなり高いほうです。

一方、磁場強度(白線)は次第に下がり、4nTを割りつつあります。
このため、高速風領域は既に最高速に達したと考えられます。
磁場の南北成分(赤線)が細かく振動しています。
磁場強度が下がって来たので、振れ幅も小さくなっていますが、
速度がかなり高まっているため、オーロラ活動への影響は続いています。

AE指数では、500〜800nTの中規模のオーロラ活動が断続的に発生しています。
その前までと比べると、規模は一段下がっていますが、活動としては十分活発なものです。
シベリア磁場データでも、3日間にわたる活発な変化を見ることができます。


太陽風の速度が700km/秒前後で推移していることから、
今後も、活発なオーロラ活動が期待できます。
アラスカのライブカメラにも注目してください。
オーロラの発生は次第に弱まりますし、次第に月が大きくなりますので、
観望するなら早い方がチャンスです。

27日周期の図で前周期を参考にすると、高速風はまだ5日程度は続きそうです。


高速風の影響で、放射線帯高エネルギー電子が一気に増加しています。
青線のGOES-11が10,000の警戒ラインに到達寸前です。
赤線のGOES-12も大きく増加をしており、
この後、ともに10,000を超えて行く可能性があります。
変化に注意してください。

太陽では、985黒点群が出現しています。
西の端、ぎりぎりのところの、小さな点です。
いつもの太陽写真では明瞭でないので、
黒点を見ることのできる写真を最初に掲載しています。
今回も、赤道側の出現でした。



SOHO MDIカメラによる、11日7時半(世界時10日22時半)の太陽。西の端に小さな黒点が見えています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

3/11 01:24 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。