宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2008/ 3/10 09:06 更新 太陽風の速度は650km/秒に上がっています。活発なオーロラ活動が発生しています。 担当 篠原 昨日のニュースの後、太陽風の速度は上昇を始め、 9日14時(世界時9日5時)に550km/秒、 そして、10日2時(世界時9日17時)には650km/秒に上がりました。 27日周期の図で、前周期の太陽風速度の上がり方と、 今回の速度の上がり方を見比べてください。 前回の立ち上がり方が早かったのに対し、今回はだらだらとした上昇になっています。 コロナホールの分布がそれほど変わったようにも見えなかったのですが、 高速風の吹き出し具合は変化していたようです。 太陽風の磁場強度は、図の前半では10〜15nTと強まった状態でした。 南北成分が大きく南に振れ、ここで激しいオーロラ活動が発生しています。 AE指数では、1000nT前後のかなり強い変化が数時間にわたって観測されています。 速度が600km/秒を超える頃、磁場強度は弱まって、現在は5nTくらいです。 それでも、速度がかなり高まっているため、 AE指数で500〜1000nTの中規模活動が断続的に発生しています。 このあとも引き続き、オーロラ観望のチャンスが続きそうです。 27日周期の図に戻ると、前周期は、高速風は1週間ほど続きました。 (それに続いて、もうひとつ高速風が来ています) 今回も同様と考えると、この風は3月15日くらいまで続くと見込まれます。 SOHO EIT195で太陽コロナを見ると、 コロナホールは、低緯度側から次第に南極側(下の端)に向かって伸びています。 あまり緯度が高くなる(南極に近くなる)と、地球へは影響しなくなります。 南へ大きく下がる領域が、今日いっぱいくらいで太陽の中心線を通過しそうなので、 高速風が続くのがそれから4日程度と考えると、15日までというのはだいだい妥当かもしれません。 立ち上がりの様子が変わったように、高速風の様子は1周期ごとに変わって行きます。 終わり方はどのようになるでしょうか。 放射線帯の高エネルギー電子は、更に大きく数を減らしています。 しかし、この後は上昇に転じるでしょう。 どこまで上がるのか、今日、明日と注意する必要があります。 太陽は今日も無黒点です。 静かな日が続いています。 SOHO衛星のEIT195カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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