宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:20)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子が非常に強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
3/ 4 --- ---
3/ 3 --- ---
3/ 2 --- ---

黒点  3/ 4 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:15 474 -0.0
-2 h 495 -1.1
-4 h 507 -0.3
-6 h 518 +0.8
-8 h 524 +0.6
-10 h 554 -1.5
-12 h 545 -0.1

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -16 -23/ 3
-2 h -16 -23/ 2
-4 h -14 -21/ 5
-6 h -15 -21/ 4
-8 h -17 -20/ 6
-10 h -15 -19/ 8
-12 h -16 -14/ 3

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 5x10^4
3/ 4 0.7 5x10^4
3/ 3 0.6 7x10^4
3/ 2 0.5 5x10^4
3/ 1 0.6 2x10^4
2/29 0.5 2x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 2/28 16:30 高速太陽風が始まりました。激しいオーロラ活動も起こっています。
2008/ 2/29 14:44 太陽風の速度がもう一段上昇して、600km/秒台に上がっています。活発な磁気圏活動が続いています。
2008/ 3/ 1 11:45 750km/秒のかなり速い高速太陽風になっています。オーロラ活動も活発に続いています。
2008/ 3/ 2 11:53 かなり高速の太陽風が続いています。後半に入りつつあるので、これから速度が下がるでしょう。
2008/ 3/ 3 10:36 太陽風の速度はまだ高速ですが(600km/秒)、ゆっくりと低下に向かっています。
最新のニュース

2008/ 3/ 4 10:20 更新
太陽風の速度は下がり、地球は高速風を抜け出しつつあります。放射線帯の強まった状態が続いています。

担当 篠原

太陽風の速度は、どんどん下がっています。
昨日から100km/秒以上下がり、現在、470km/秒になっています。
まだやや高速ですが、高速太陽風は終わろうとしています。

27日周期の図で、ここ数日の太陽風速度の変化を見てください。
2日ほどでぐんぐん上昇して、800km/秒に達しましたが、
低下も早く、2日ほどで400km/秒台へと下がっています。
全体としては、高速風は5日間ほどでした。


速度が下がって来たことと、磁場強度が既に弱まっているため、
地球の磁気圏のオーロラ活動もだいぶ弱まっています。
AE指数では、300nTくらいの小規模活動が見られた程度です。
シベリア磁場データも、変化の幅が日を追うごとに小さくなっています。

このまま太陽風は穏やかになり、オーロラもすっかり静かになるでしょう。
穏やかな状態は、7日頃まで続くと予想されます。
SOHO EIT195の太陽コロナを見ると、
太陽の南東(左下)に広がるコロナホールの先端(右端)が、
太陽の中心線に達しようとしています。
中心線に達すると、3日後くらいから高速風がやって来ますから、
7日以降に次の乱れがやってくることになるでしょう。


さて、太陽面にとても小さな黒点が出現しています。
太陽の中心からやや東(左)です。
今日の最初に、SOHOの可視光と磁場の写真を掲載します。
見比べて黒点を見つけてください。
磁場の黒白が、ペアになって強まっているところにできています。
SOHO EIT195に戻ると、黒点の場所が明るく光って見えています。

984黒点群となると思われますが、今回も赤道近くの黒点でした。


放射線帯の高エネルギー電子は、とても強まった状態が続いています。
衛星の運用では、障害が起こりやすくなっていますので、注意が必要です。
磁気圏が静穏だと、高エネルギー電子の減少はとてもゆっくりです。
注意が必要な状態は、7日くらいまで続くでしょう。





SOHO MDIカメラによる、4日7時半(世界時3日22時半)の太陽。中心近くに、とても小さな黒点が見えています。
(c) ESA & NASA


SOHO MDIカメラによる、4日7時半(世界時3日22時半)の太陽磁場。黒点の場所に、小さな磁場の強まりができています。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

3/ 4 00:00 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。