宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2008/ 2/12 10:11 更新 700km/秒の高速太陽風が続いています。オーロラ活動も活発に続いています。 担当 篠原 今日の1枚めの図は、1週間の太陽風のグラフです。 10日に始まった高速太陽風の、立ち上がりの様子がよく分かります。 速度(黄色線)の上昇は、世界時で10日に入ってしばらくたって始まりました。 一方、磁場強度(白線)と、プラズマ密度(橙色線)の上昇は、 速度よりも半日ほど早く、9日のうちに始まっています。 速度の高い太陽風に押し込まれた様な姿です。 コロナホールによる高速風が来る時は、時間的にこの様な変化が見られます。 磁場の南北成分(赤線)を見ると、 磁場強度が強まるとともに、大きく南北に振動していることが分かります。 頻繁に南向きが現れたため、磁気圏に大きなエネルギーが流れ込み、 一昨日、昨日と活発なオーロラ活動を引き起こしているのです。 現在の太陽風は、速度が700km/秒前後でたいへん高い速度を保っています。 最大で740km/秒まで上がっています。 磁場強度は5nTと、普通の強さです。 初めに書いた様に、南向き磁場が頻繁に起こっていて、磁気圏を刺激し続けています。 AE指数を見ると、500〜1000nTの中規模活動が大きく4回ほど発生しています。 磁気圏は活発な状態が続いています。 アラスカのライブカメラでも、きれいなオーロラの活動を見ることができました。 高速風が続いていますので、まだまだ活発なオーロラは続くでしょう。 今後の高速風ですが、 SOHO EIT195の太陽コロナ写真で、コロナホールの様子を27日前の写真と比べて下さい。 左が現在、右が27日前です。 ほとんど同じ分布をしています。 このため、今後の太陽風の変化も、前周期と同じ様な展開になりそうです。 そう見ると、2月17-18日まで、まだたっぷりと高速風が続きそうです。 放射線帯高エネルギー電子が、一気に増加しています。 青線のGOES11が、警戒ラインまであと一歩のところまで上がっています。 この後も増加して、警戒レベルに達することになるでしょう。 衛星の運用では、しばらく注意が必要になります。 太陽は無黒点で、とても穏やかです。 ACE衛星による、7日間の太陽風の変化。10日より高速の太陽風が始まっている。速度は黄色線、磁場強度は白線。 (c) NOAA/SWPC SOHO衛星のEIT195カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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