宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (12:20)
太陽フレアは静かです。
太陽風南向き磁場が大きくなっています。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子がやや強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
2/10 --- ---
2/ 9 --- ---
2/ 8 --- ---

黒点  2/10 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
12:15 413 -5.3
-2 h 414 +5.6
-4 h 423 +4.5
-6 h 401 +2.5
-8 h 408 -0.5
-10 h 390 +2.4
-12 h 384 +1.5

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
11:59 9 -9/ 5
-2 h 8 -5/ 6
-4 h 2 -15/ 6
-6 h 1 -14/ 8
-8 h -1 -12/ 6
-10 h -6 -19/ 10
-12 h -9 -25/ 7

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^3
2/10 0.5 3x10^3
2/ 9 0.5 5x10^3
2/ 8 0.6 6x10^3
2/ 7 0.5 2x10^4
2/ 6 0.6 3x10^4

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
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オーロラ帯 (CARISMA)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 2/ 5 10:10 太陽風の速度が下がり始めました。高速風は早く終わってしまいそうです。
2008/ 2/ 6 11:19 太陽風の速度は下がりました(400km/秒)。放射線帯は強まったままです。
2008/ 2/ 7 11:58 太陽風の速度は下がっていますが(380km/秒)、安定した南向き磁場のため、磁気圏がやや活動的になっています。
2008/ 2/ 8 12:23 太陽風がやや乱れています。明日くらいから高速太陽風がやって来そうです。
2008/ 2/ 9 10:17 太陽風は速度380km/秒で穏やかです。これから高速太陽風がやってきます。
最新のニュース

2008/ 2/10 12:20 更新
高速太陽風がこれから始まりそうです。太陽に小さな黒点が見えています。

担当 篠原

太陽面にとても小さな黒点が現れています。
今日の1枚目の写真は、SOHOの可視光写真です。
どこに黒点があるか、探してみてください。

ヒントは、2枚めの太陽磁場の写真です。
太陽の東側(左側)半分ほどのところに、
小さな磁場の強まり(白黒がはっきり見えている部分)があります。
可視光写真(1枚め)をよく見ると、ちょうどこの位置にとても小さな黒点が見えているはずです。

この黒点群の磁場の極性は、[黒 白]の順となっています。
これは、現在終わりつつある第23活動周期の順番です。
1月の初めに、次の第24期の黒点が現れましたが、
それ以来、続く黒点はまだ出現していません。


太陽風は、ようやく速度上昇の気配を見せ始めました。
磁場強度(ACEの白線)が、5nTから10nTに強まり、
密度(橙色線)も20個/cm^3に増えています。
速度はまだ400km/秒付近に留まっていますが、やがて上昇を始めるでしょう。

昨日のうちに変化が始まるかと思っていたのですが、
今日にずれこんでしまいました。
前周期は、最高700km/秒まで上がった高速風帯ですので、今後の変化に注目して下さい。


現在の磁気圏は、概ね静穏です。
AE指数で500nTの活動が起きていますが、これは太陽風磁場が南向きに強まった影響です。

現在、磁場強度が強まって来ましたので、
南北成分が南寄りに強まりやすく、オーロラ活動が活発化する可能性が高まっています。
ACEの最新のデータを見ると、ちょうど-5nTの南寄りに変わっています。
これが続く様だと、オーロラ観望のチャンスとなるでしょう。

いずれにせよ、高速風の開始で、これから数日間オーロラ活動が活発になるでしょう。


放射線帯の高エネルギー電子は、変化はありません。
高速風の到来後に注意してください。

太陽のフレア活動は非常に静穏です。



SOHOによる太陽の可視光写真。とても小さな黒点が見えています。10日11時半(世界時10日2時半)
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽の磁場写真。黒点のある場所に磁場の強まりが見えます。10日11時半(世界時10日2時半)
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

2/10 02:00 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。