宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:11)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子がやや強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
12/26 --- ---
12/25 --- ---
12/24 --- ---

黒点 12/26 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:04 347 +1.7
-2 h 344 +1.9
-4 h 347 +1.6
-6 h 364 +1.4
-8 h 373 +1.0
-10 h 381 +0.8
-12 h 388 +0.3

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
11:30 -11 -/ -
-2 h -11 -/ -
-4 h -11 -/ -
-6 h -11 -/ -
-8 h -11 -/ -
-10 h -13 -/ -
-12 h -13 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 7x10^3
12/26 0.4 8x10^3
12/25 0.6 1x10^4
12/24 0.5 1x10^4
12/23 0.5 1x10^4
12/22 0.5 1x10^4

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/12/21 13:46 太陽風の速度が上昇して、700km/秒を回復しています。
2007/12/22 11:28 600km/秒の高速の太陽風が続いています。高速風領域の後半に入っています。
2007/12/23 12:12 太陽風は速度600km/秒で安定しています。小規模のオーロラ活動も続いています。
2007/12/24 11:39 太陽風の速度が下がり始めました。高速太陽風は終わりを迎えています。
2007/12/25 13:36 太陽風の速度は400km/秒に下がりました。磁気圏もとても静かです。
最新のニュース

2007/12/26 11:11 更新
太陽風は低速になり、磁気圏は穏やかです。太陽活動の新しい11年周期が見えて来た様です。

担当 篠原

太陽は今日も無黒点で、穏やかな日が続いています。
その中で、新しい11年の活動周期が見えてきたらしいという話を聞きましたので、
調べてみました。

今日、1枚目に掲載している動画を見てください。
これは、2週間ほど前の太陽面の磁場分布の様子です(SOHOによる)。
磁場は、N極が白に、S極が黒に色付けされています。

写真の下の方(太陽の赤道近く)に現れる大きな領域は、大きな黒点群となった978群です。
一方、写真の上側(北半球側)に、磁場の強い小さな領域が2つ現れています。
この2つの領域の極性の順番に注目してください。
上側の領域は[白黒]に、下側の領域は[黒白]に並んでいます。

この磁場の順番は、11年の太陽活動周期ごとに決まっています。
これまでの11年間は、太陽の北半球では[黒白]の順だったのですが、
次の11年間はこの反対、[白黒]に並ぶ予定です。

どうやら、太陽面の北半球の高緯度側に出現した小さな領域(2つの上側の領域)は、
新しい活動周期の磁場極性を示している様なのです。
一方、低緯度側(下側)の領域は、まだ前の周期の磁場極性を示しています。
ちょうど今、太陽の内部で周期の切り替わりが起こっている様です。

ちなみに、大きな978黒点群は[白黒]の順番になっていますが、
これは、この黒点群が南半球に現れたためです。
南半球では、磁場の極性は北半球と逆の順番に並びます。
次の周期の南半球の極性は、[黒白]の順番です。

まだ、切り替わりは始まったばかりの様です。
今後のSOHOの磁場写真に注目してください。
やがて、黒点群も高緯度側に現れる様になります。



さて、太陽風は更に速度が下がって、340km/秒に落ちました。
一気に低速太陽風に変わっています。
この移り変わりは、前周期よりも早まっています。

太陽風がおとなしくなったので、磁気圏は一層静かになっています。
AE指数にはほとんど変化が見えなくなっていますし、シベリアも平らになっています。

この静かな状態は、10日以上にわたって続きそうです。


放射線帯高エネルギー電子は、ゆっくりと下がっています。
青線のGOES11が、10000の線を切るくらいになっています。

太陽は無黒点で、とても穏やかです。



SOHOによる、太陽面の磁場分布。ふたつの小さな領域の磁場極性が、逆転している。
(c) SOHO (ESA & NASA), 宇宙天気ニュース(動画加工)


上の動画の時の、SOHO衛星EIT 195の写真。磁場の強い領域が、明るく光って見えています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。