宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:24)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
12/12 --- ---
12/11 --- ---
12/10 --- ---

黒点 12/12 (NOAA)
磁場 フレア
0978 34 βγ ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:15 600 +0.2
-2 h 564 -1.4
-4 h 554 -0.8
-6 h 579 -2.2
-8 h 591 +0.6
-10 h 604 -1.5
-12 h 608 -1.4

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -20 -5/ 5
-2 h -21 -1/ 7
-4 h -26 -8/ 9
-6 h -21 -5/ 6
-8 h -24 -6/ 15
-10 h -23 -10/ 14
-12 h -22 -8/ 16

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^2
12/12 0.6 3x10^2
12/11 0.6 6x10^2
12/10 0.7 5x10^2
12/ 9 0.6 5x10^2
12/ 8 0.6 4x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/12/ 7 12:43 978黒点群が上がって来ました。太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。
2007/12/ 8 11:54 978黒点群の姿がよく見えるようになりました。太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。
2007/12/ 9 11:06 新しい黒点群が出現しました。太陽風は低速(300km/秒)で、磁気圏は静穏です。
2007/12/10 12:44 低速の太陽風が続いています。これから高速太陽風がやって来るでしょう。
2007/12/11 10:24 高速の太陽風が始まりました。速度が550km/秒に高まっています。978黒点群も大きな姿を見せています。
最新のニュース

2007/12/12 10:24 更新
太陽風は650km/秒まで上昇し、高速状態が続いています。オーロラも活動的です。

担当 篠原

978黒点群の形が日々変化しています。
今日も、左側に広がる細かい黒点群の位置が変わっている様です。

今日の1枚めの写真で、黒点群とその磁場分布を紹介します。
黒点は強い磁場を持っています。
その磁場は、N極とS極のペアになっています。
可視光で見ると黒い点が散らばっているだけですが、磁場で見ると2色に分かれるのです。

掲載の写真では、白がN極、黒がS極になっています。
このふたつの極が、複雑に入り組んで分布しているほど、
黒点群は大きなエネルギーを蓄えていると考えられます。
そのクラス分けが、現在の978群に付けられているβγという符号です。
磁場の複雑さとしては、更に上のδという符号もあります。

ただ、978群はフレア活動はほとんど起こしていません。
X線の強度は高まっていますが、Bクラスの中で変動している程度です。
今のところ、発生が予想されているのは、Cクラスの小規模フレアくらいです。


昨日のニュースの後、太陽風は速度が650km/秒まで上昇しました。
最高速としては、前回レベルにほぼ達したと言えます。
その後速度を下げましたが、600km/秒を前後していて、高速の太陽風が続いています。

磁場強度はここまで8nTと強まった状態を保っていましたが、
ACEの図の最新のところで5nTに下がっています。
磁場強度は既に山を越えたと思われます。

太陽風の速度が上昇したので、オーロラも活動的になっています。
AE指数では500nTの小さめの中規模変動が連続的に発生しています。
激しい変化ではありませんが、極域の空をにぎやかに彩ったのではないでしょうか。


現在も高速風が続いていますので、引き続きオーロラ活動が期待できます。
ただし、磁場強度は弱まって来たので、激しい活動は起こりにくくなっています。

この高速太陽風は、もう2〜3日くらい続くでしょう。
既に山は越えたと思われますので、今後は次第に速度が下がって行くことになるでしょう。
そして、次のコロナホールがSOHO EIT284の東側(左側)に見えています。
こちらの影響は、17日あたりからと予想されます。


放射線帯の高エネルギー電子は、まだ目立った変化を起こしていません。
高速風が続いていますので、明日、明後日と注意が必要です。



SOHO MDIカメラによる、12日7時(世界時11日22時)の太陽黒点と磁場分布の写真。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。