宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/11/20 12:44 更新 太陽風の磁場強度が大きく強まっています。この後、磁気圏が活動的になるかもしれません。 担当 篠原 太陽風が急に乱れ始めました。 20日2時(世界時19日17時)から、磁場強度、速度、密度が上昇を始めたのです。 磁場強度はぐんぐん上がり続け、現在、18nTに達しています。 もう少し上昇するかもしれません。 速度も上昇していますが、変化は小幅で、450km/秒に達した程度です。 密度は8個/cm^3に上がり、現在は2個/cm^3に下がっています。 コロナホールからの高速太陽風が早くやって来たというよりも、 太陽から何かが飛び出して、流れて来た様に感じられる変化です。 15-16日に太陽の西側に見られたCME(太陽ガスの放出現象)の影響が、 地球側まで届いたのでしょうか。 引き続き太陽風の変化に注目してください。 速度が本格的に上がり始める様でしたら、コロナホールの高速風の到来です。 速度はこのまま変わらず、やがて磁場強度が下がって行くという変化であれば、 CMEの影響と考えるべきかもしれません。 磁場強度が大きく強まっていますが、 太陽風磁場の南北成分は北向きが続いています。 このため、磁気圏への目立った影響は見られません。 AE指数で300nTの変化がひとつある程度です。 しかし、今後南北成分がくるっと反転する可能性があります。 その場合、磁場強度が大きいので、南向きも大きくなると予想されます。 速度がたいしたレベルではありませんが、 それでも活発な磁気圏活動を引き起こすと考えられます。 この点でも、今後の太陽風に注目してください。 南向きが強まれば、オーロラも活発化する可能性があります。 アラスカのライブカメラにも注目してください。 現在の変化との対応はまだ不明確ですが、 いずれにせよ、明日、明後日にはコロナホールの影響がやってくるでしょう。 STEREOの写真では、コロナホールは太陽の西側にだいぶ移動しています。 太陽風の乱れの影響で、放射線帯の高エネルギー電子は大きく数を減らしています。 太陽はとても穏やかです。 黒点は見られません。 STEREO衛星紫外線望遠鏡EUVI195の太陽写真。20日7時(世界時19日22時) (c) NASA ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SWPC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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