宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:52)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子がやや強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
10/21 --- ---
10/20 --- ---
10/19 --- ---

黒点 10/21 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:45 524 +0.6
-2 h 576 +1.1
-4 h 589 +1.2
-6 h 609 +1.5
-8 h 637 +0.9
-10 h 661 +0.1
-12 h 676 +1.0

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
11:30 -11 -/ -
-2 h -11 -/ -
-4 h -12 -/ -
-6 h -13 -/ -
-8 h -15 -/ -
-10 h -13 -/ -
-12 h -13 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 4x10^3
10/21 0.5 7x10^3
10/20 0.6 2x10^3
10/19 0.7 4x10^2
10/18 0.7 1x10^2
10/17 0.8 2x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/10/16 10:11 300km/秒と速度の遅い太陽風が続いています。コロナホールが太陽の中心に達しています。
2007/10/17 10:01 太陽風の速度は340km/秒と低速で、磁気圏も概ね静穏です。明日以降高速風がやってきます。
2007/10/18 12:15 太陽風は低速で、磁気圏はとても静かでした。これから高速の太陽風がやってきます。
2007/10/19 10:21 高速の太陽風がやって来ました(600km/秒)。オーロラも活動的になっています。
2007/10/20 10:50 600km/秒台の高速の太陽風が続いています。オーロラも活発です。
最新のニュース

2007/10/21 11:52 更新
高速風が続いていますが、速度が500km/秒台前半に下がって来ました。

担当 篠原

速度の高い太陽風が続いていますが、高速風領域としては後半に入った様です。

太陽風は、昨日までは、650〜700km/秒とかなり高い速度を保っていましたが、
今日に入ったくらいから(21日0時、世界時20日15時)、一気に低下を開始して、
現在は550km/秒を切るくらいまで下がっています。
磁場強度も3nTレベルに弱まっています。

27日周期の図の前周期と比べると、高速風の終わりが早まっているのでしょうか。

今回のコロナホールは、中央部に明るい領域ができていて、
暗い部分は、そこを囲むように分布していました。
その中央部の明るい領域の影響で、太陽風の変化が複雑になっているのかもしれません。

コロナホールの最後尾は、昨日のSOHOの写真で太陽の中心線を通過したくらいです。
ここからの影響は、まだこれからやってくるのではないかと思います。

このまま速度が下がって行くのか、もうひと盛り上がりするのか、
興味深いところです。


高速太陽風の影響で、磁気圏のオーロラ活動は活発に続いていました。
ただ、磁場強度が弱まって来たので、南向き磁場の振幅が出にくくなり、
オーロラ活動も後半は規模が小さくなっています。

これから磁場強度が大きく回復することもなさそうなので、
今後のオーロラ活動は、小規模のものが続く程度となりそうです。


SOHO EIT284では、次のコロナホールが見やすくなって来ました。
27日前の前周期の様子と比べてみましょう。
掲載の2枚の写真を比較してください。
太陽面東側(左側)のコロナホールの広がりは、ほぼ前と同じです。
従って、高速風の回帰も似たものになるのではないでしょうか。

27日周期の図で予想すると、
日本時間で10月25日に入るくらい(世界時では24日後半)から磁場強度が強まり始め、
25-28日にかけて、高速太陽風がやって来るでしょう。
前回の最高速度は700km/秒近くに上がっていました。
オーロラもなかなか活発でしたので、注目してください。


放射線帯高エネルギー電子が増加を始めています。
明日には10,000の警戒レベルに達しそうです。
衛星の運用では支障が発生しやすくなりますので、今後の変化に注意してください。

太陽は無黒点です。
X線のグラフもたいへん穏やかです。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

10/20 01:06 UT

9/23 01:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。