宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/10/ 2 10:23 太陽風の速度は下がり、穏やかになってきました。放射線帯高エネルギー電子が大きく増加しています。
2007/10/ 3 09:51 放射線帯が高いレベルを保っています。これから、太陽風の乱れがやって来そうです。
2007/10/ 4 12:40 600km/秒弱の高速太陽風が来ています。オーロラも活動的になっています。
2007/10/ 5 12:06 太陽風の速度が下がり始め、高速風帯は終わりを迎えています。
2007/10/ 6 10:09 太陽風は通常の速度に戻りました。これから穏やかな日が続きます。
最新のニュース

2007/10/ 7 12:41 更新
太陽風は低速風に変わりつつあります。新しく黒点群が出現しました。

担当 篠原

太陽面に新しい黒点群が出現しました。
太陽のほぼ中央で、972黒点群と番号が付けられています。
(正しくは、10,972群です。記事中では10,000を省略しています。)
小さな黒点群で、目立った活動は見られません。

今回も、黒点群は赤道付近に出現しました。
なかなか高緯度側へのジャンプが発生しません。
太陽活動が新しい周期に入る頃、
黒点が現れる位置が、南北両半球の高緯度側に移ります。
そろそろ起こってもよい頃ですので、待ち構えているところです。

今日は、太陽面の磁場分布の写真を掲載します。
中央やや南に、972黒点群に相当する磁場の構造が見えています。
右に黒(S極)、左に白(N極)が見えています。
太陽活動が新しい周期に入ると、この順番が逆転して、
右に白、左に黒が見えるようになります(南半球の黒点群の場合)。

この極性は、北半球に現れた黒点群では反対になります。


太陽風はゆっくりと速度が下がり、370km/秒と低速風に変わりつつあります。
磁場強度は3nTとやや弱めです。

太陽風が穏やかになり、磁気圏のオーロラ活動も概ね穏やかです。
AE指数では、400nTくらいの活動がひとつ見えている程度で、
他はほとんど変化がありません。

この静かな太陽風は当分続きそうです。
SOHO EIT284の太陽写真の南東(左下)のコロナホールが次第によく見えて来ました。
前周期からほとんど変化がない様です。
前回と同様であれば、12日頃に小規模の太陽風の乱れが来るでしょう。
前回の最高速度は、500km/秒にも達しませんでした。


放射線帯高エネルギー電子は減少して、警戒レベルを割りました。
まだやや高めの状態ですので、注意が必要かと思いますが、
この後もゆっくりと減少が続けます。




SOHO MDIカメラによる、太陽面の磁場の様子。7日3時(世界時6日18時)。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。