宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 9/28 08:45 高速太陽風がやって来ました。速度は550km/秒に達し、オーロラも活動的です。
2007/ 9/29 09:37 速度600km/秒の高速太陽風が続いています。オーロラも活発です。久しぶりに黒点が出現しました。
2007/ 9/30 09:14 600km/秒台のかなり高速の太陽風が続いています。オーロラも活発です。
2007/10/ 1 12:19 太陽風の速度が下がり始め、高速風は後半を迎えています。オーロラ活動も穏やかになって来ました。
2007/10/ 2 10:23 太陽風の速度は下がり、穏やかになってきました。放射線帯高エネルギー電子が大きく増加しています。
最新のニュース

2007/10/ 3 09:51 更新
放射線帯が高いレベルを保っています。これから、太陽風の乱れがやって来そうです。

担当 篠原

放射線帯の高エネルギー電子が、たいへん高いレベルを保っています。
昨夜はGOES11が100,000の線に達しそうでした。
ここまで上がるのはなかなか珍しいことです。
衛星の運用では障害が発生しやすい環境となっています。
注意が必要でしょう。

その一方、太陽風に乱れがやって来ている様です。
このまま磁気圏に擾乱を作るほどに大きく乱れれば、
放射線帯の高エネルギー電子は、その影響で数を大きく減らすでしょう。
今日、明日の変化に注目してください。


その太陽風ですが、27日周期の図では、前周期の9月6-7日に小さな速度の上昇が見られました。
この発生源と見られるコロナホールは、
昨日のSOHOの写真で紹介しました(今日の写真では見にくくなっています)。
今日あたりから、この太陽風の乱れが回帰してくるのではないかと予想しています。

現在、太陽風の磁場が次第に強まっています。
4nTとやや弱めだったのが、今朝くらいから上がって来て、間もなく10nTに達しそうです。
速度はまだ450km/秒あたりを前後している印象ですが、
この後、上昇していくのではないでしょうか。

磁場強度が強まったことで、磁場の南北成分が大きく変化するようになりました。
2時間ほど-5nTが続いたりしており、磁気圏に影響を与えているのではないかと思います。
今後速度が上昇すると、その影響は一段と大きくなります。
これからしばらく、オーロラ活動が活発になるかもしれません。

ただし、今回の太陽風の乱れはあくまで小規模にとどまるでしょう。
前回も1日続いた程度で、今回も同程度の規模になるのではないでしょうか。

明後日には静かになって、そこからは長い静穏な日が続きます。


太陽では、971黒点群は消えてしまった様です。
太陽は、再び無黒点になっています
SOHO EIT284の太陽写真も、971群のところに明るい点があるだけで、
あとはぼんやりした、平面的な太陽になっています。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。