宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)
オーロラ(衛星) (NICT)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
宇宙環境計測グループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 9/16 11:04 太陽風の速度は下がり(370km/秒)、たいへん穏やかな状態です。
2007/ 9/17 10:29 太陽風は低速で、磁気圏も穏やかです。コロナホールが太陽の中心に近づいています。
2007/ 9/18 10:14 低速の太陽風が続いています。セクターの切り替わりが見られている様です。
2007/ 9/19 10:08 太陽風の速度は遅く(330km/秒)、磁気圏は穏やかです。コロナホールが太陽の中心に見えています。
2007/ 9/20 10:00 太陽風は低速で、磁気圏も穏やかです。磁場強度が強まる傾向が見られます。
最新のニュース

2007/ 9/21 10:05 更新
高速の太陽風がやってきました。これから更に速度が上昇し、磁気圏も活動的になるでしょう。

担当 篠原

高速の太陽風がやって来ました。
太陽風に乱れが始まったのは、昨夕、20日18時(世界時20日9時)頃からです。
ACEの図を見てください。
太陽風の磁場強度(白線)、密度(橙色線)、速度(黄色線)が一斉に増加し、
乱れ始めています。

磁場強度は5〜10nTに強まり、増減を繰り返しています。
速度は、300km/秒台からゆっくりと増加して、現在は470km/秒ほどです。
コロナホールの広がり具合から、本格的な速度の上昇はこれからだと思います。
再び磁場強度が強まり、速度がさらに上昇することになるでしょう。
それに伴って、磁気圏も一段と活動的になると予想されます。


シベリアの磁場データを見ると、太陽風の変化が始まった後、
急に変化が大きくなっています。
活発なオーロラ活動が起こったためです。
AE指数では、500〜800nTくらいの中規模の変化が記録されています。

SOHO EIT284の太陽写真を見てください。
コロナホールは太陽の中心を通過しつつあります。
今まさに速度の高い太陽風が、地球へ向けて激しく放出されているところです。
この様子では、高速風は5日以上続くことになるでしょう。


今後は、速度が高まることで、オーロラが活発になりやすくなります。
太陽風磁場の南北成分(ACEの赤線)に注目してください。
磁場が南寄り(マイナス方向)で、振幅が大きくなると、オーロラは激しくなります。
逆に、北向きになると、オーロラは起こらなくなります。
速度が上昇傾向にあるときに、磁気圏はより活発に乱れる傾向があります。
今日から明日にかけて注意が必要です。


放射線帯高エネルギー電子は、磁気圏活動によって大きく減少しています。
高速風の中盤から、一気に増加をする可能性がありますので、
これからしばらく注目してください。

太陽は無黒点で、フレア活動は全く見られません。
こちらはたいへん穏やかです。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。