宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 8/23 10:10 低速の太陽風が続いています。穏やかな状態が続きそうです。
2007/ 8/24 10:00 とても低速の太陽風が続いています(310km/秒)。今日も穏やかに推移するでしょう。
2007/ 8/25 11:40 300km/秒と低速の太陽風が続いています。これから高速の太陽風がやって来るでしょう。
2007/ 8/26 10:59 太陽風の速度が400km/秒に上がりました。変化は小幅です。
2007/ 8/27 12:34 太陽風の速度が上がりました(500km/秒)。磁気圏もやや活動的になっています。
最新のニュース

2007/ 8/28 08:47 更新
太陽風の速度が更に上昇して、600km/秒台の高速風になっています。

担当 篠原

太陽風の速度は一段と上昇し、かなり高速になっています。
昨日のニュースの後、太陽風は600km/秒台に上がりました。
今日の未明、28日3時(世界時27日18時)頃には、700km/秒近くまで達しています。
ここが最高速だったようで、その後速度は少し下げて、
現在は620km/秒になっています。

27日周期で見ると、前周期はふたつの速度の山があるように見えていましたが、
今回はそれがちょうどまん中で、ひとつにくっついた様に見えます。

速度が大きく上昇したことで、磁気圏も活動的な状態が続いています。
AE指数では、500〜1000nT規模の中規模のオーロラ活動が断続的に発生しています。
シベリア磁場データでは、地方時の関係で、
小さなプラス方向の変化と、大きなマイナス方向の変化が見えています。

マイナス方向の変化は、この3日間毎日見えていますが、
昨夜の変化が最も大きくなっています。
長い夜が戻りつつある北極圏の空で、
オーロラがにぎやかに輝いたのではないでしょうか。


現在の太陽風を見ると、磁場強度はまだ5nTの強さを保っています。
強さとしては通常の値ですが、このレベルを保っていることから、
現在の高い速度はもうしばらく続くのではないでしょうか。

速度が下がり始める時は、
磁場強度が3nTくらいまで弱まっていることが多いです。
高速風は明後日くらいまで続くのではないかと思っていますが、
下がり始めるタイミングは、磁場強度の変化で見ることができます。

次のコロナホールが、今日のSTEREOの写真で太陽の中心に達しています。
SOHOの場合は、これから3日後というのが高速風開始の目安ですが、
STEREO Behindの場合は、もう1日程度見込んでおく必要があります。
27日周期では、9月2日に回帰が予想されますが、
現在の太陽コロナの様子では、1日程度早まるかもしれません。


放射線帯の高エネルギー電子は、まだ低いレベルのままです。
太陽風の速度がかなり上がっているので、これから大きく増加する可能性があります。
今後の変化に注意してください。

太陽のフレア活動は静穏です。



STEREO衛星紫外線望遠鏡EUVI195の太陽写真。28日4時(世界時27日19時)
(c) NASA


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。