宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 8/12 09:35 太陽風は、速度が下がり始めています。南向き磁場の影響で、オーロラ活動が活発でした。
2007/ 8/13 08:15 太陽風は通常の状態に戻っています。磁気圏も静穏です。
2007/ 8/15 10:35 太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。
2007/ 8/16 10:55 太陽風の速度がやや上がり、高速風が始まっています。
2007/ 8/17 07:12 やや高速の太陽風が続いています。小規模のオーロラ活動が見られています。
最新のニュース

2007/ 8/19 10:35 更新
太陽風はやや低速になっています。磁気圏も静穏です。太陽で小さな活動が見られています。

担当 篠原

昨日は記事の更新ができず、申し訳ありませんでした。

この2日間、太陽風は速度が下がり続け、
昨日には400km/秒を割り、現在は370km/秒とやや低速になっています。

前回(17日)の記事で書いていた、コロナホールの影響は、
このまま見られないのか、もう少し遅れてやってくるのか、
今日一日注目してみたいところです。
ただし、やって来ても大きな影響はないでしょう。

太陽風が穏やかなため、磁気圏のオーロラ活動もとても静かです。
シベリアの磁場データには、この2日間ほとんど変化が見られません。
世界規模でオーロラを監視しているAE指数も同様で、
17日、18日と全く変化がありませんでした。

このまま太陽風が穏やかであれば、磁気圏活動も穏やかに推移するでしょう。


今後の変化ですが、STEREOの太陽コロナ写真を見てください。
太陽の中心に、縦に細長くコロナホールが見えています。
ただし、その姿はとても微かです。
このコロナホールは、前周期の7月23日にも見えていました。
過去記事から見比べていただきたいのですが、
前回は比較的濃く見えていたのに対し、今回の姿はとても淡くなっています。
コロナホールの規模が弱まっている様です。

このコロナホールは、前回は7月26日に始まる小規模の高速風をもたらしました。
(27日周期の図を見てください)
今回は8月22日頃から始まりますが、規模はさらに弱まっているかもしれません。

また、太陽の左端(東端)には、もうひとつのコロナホールが見えています。
こちらのコロナホールも、前周期の写真で見えています。
この影響は7月29日に始まりました。
今周期は8月25日頃です。


太陽では、Bクラスの小さなフレア活動が起こっています。
太陽の東端から活動的な領域が上がって来ているそうです。
STEREOの写真でやや光って見える部分でしょうか。
詳細はまだよく分かりません。

今後、Cクラスの小規模フレアなどが起こるかもしれないとのことです。
明日にはもう少しよく見える様になるでしょう。




STEREO衛星紫外線望遠鏡EUVI195の太陽写真。19日7時(世界時18日22時)
(c) NASA


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。