宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 8/10 10:48 太陽風は通常の速度に戻り、磁気圏は穏やかです。これから次の高速風がやって来るでしょう。
2007/ 8/11 10:45 高速の太陽風がやって来ました(550km/秒)。オーロラも活発に活動しています。
2007/ 8/12 09:35 太陽風は、速度が下がり始めています。南向き磁場の影響で、オーロラ活動が活発でした。
2007/ 8/13 08:15 太陽風は通常の状態に戻っています。磁気圏も静穏です。
2007/ 8/15 10:35 太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。
最新のニュース

2007/ 8/16 10:55 更新
太陽風の速度がやや上がり、高速風が始まっています。

担当 篠原

太陽風が少し乱れています。
昨日のニュースの後、セクターの境界がやって来ました。
そして、太陽風の速度が少し上がって、450km/秒前後で推移しています。
やや速めの太陽風です。

27日周期の図を見てください。
ちょうど27日前の7月19日にも、セクターの切り替わりが起きていました。
しかし、その時の太陽風は、磁場の切り替わりは起こったものの、
速度、磁場強度などはほとんど変化がありませんでした。
高速太陽風は、翌日の7月20日から始まっています。

一方、今周期は、セクターの切り替わりとともに、
磁場強度が乱れたり、速度が上がったりと、太陽風に乱れが始まりました。
太陽の様子が、変化しているのでしょう。


今回の高速風は、前周期も最高速度が500km/秒程度と、
たいした規模ではありませんでした。

27日周期の図で前回と比較すると、
速度の本当の山は、これから明日にかけてやってくるのかもしれません。
ただし、磁場強度が既に5nTに戻っていますので、
これから大きく速度が上がるとも考えにくく、
結局、前周期と同程度の乱れに留まるのではないでしょうか。

太陽風の乱れは、明後日くらいまで続くと思われます。


オーロラはやや活動的になっています。
AE指数では、300〜500nTの小規模の活動が見られています。
その変化はシベリアの磁場データにも見られています(こちらでも、大きな変化ではありません)。
今後も、この様な小規模活動が続く程度でしょう。


放射線帯の高エネルギー電子は、やや密度を下げています。
太陽風の乱れがそれほどでもないので、
これから大きく上昇するということはないと思います。

太陽のフレア活動は穏やかです。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。