宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 8/ 8 13:20 600km/秒台の高速太陽風が続いています。オーロラ活動も活発です。
2007/ 8/ 9 12:05 太陽風の速度は450km/秒に下がりました。続いて、明日以降、もう一度高速風がやって来るでしょう。
2007/ 8/10 10:48 太陽風は通常の速度に戻り、磁気圏は穏やかです。これから次の高速風がやって来るでしょう。
2007/ 8/11 10:45 高速の太陽風がやって来ました(550km/秒)。オーロラも活発に活動しています。
2007/ 8/12 09:35 太陽風は、速度が下がり始めています。南向き磁場の影響で、オーロラ活動が活発でした。
最新のニュース

2007/ 8/13 08:15 更新
太陽風は通常の状態に戻っています。磁気圏も静穏です。

担当 篠原

太陽風は引き続きゆっくりと速度を下げ続け、400km/秒になりました。
高速風は終わり、通常の太陽風に戻りました。
磁場強度も、4nTから2nTへと弱まっています。
27日周期の図を見ると、今回の高速風も、前周期とほぼ同じ経過をたどりました。

速度が下がって来たため、磁気圏の活動も概ね穏やかになっています。
12日19時(世界時12日10時)付近で、太陽風の磁場が-4nT程度南を向き続け、
小規模のオーロラ活動が発生しています。
しかし、目立った変化はこの程度です。

速度も磁場強度も弱まったことで、
磁気圏は、今後は一段と穏やかになるでしょう。


SOHO EIT284の太陽写真では、
次のコロナホールが、太陽の中心から南寄り(下寄り)に見えています。
27日前(7月16日)の、前周期の写真と比較してください。
コロナホールは、前回よりも一段と縮こまってしまった様です。

27日周期の図で太陽風の変化を見ると、
前周期の高速風(7月20-22日)も、最高速度が500km/秒程度で、
規模の小さいものでした。
今回、コロナホールが弱まったことで、
やって来る高速風はもう一段弱まったものになるかもしれません。
3日後の16日くらいから影響が見られるでしょう。


放射線帯の高エネルギー電子の増加はほとんど止まっています。
やや高めのレベルですが、今回は、警戒ラインには達しそうにありません。

太陽のフレア活動はとても穏やかです。
966黒点群は規模が小さくなり、掲載の写真では見つけることができなくなりました。


今日から来週の22日まで、観測のためにカムチャッカ半島へ出かけます。
その間、更新をお休みしたり、更新する時刻が遅くなると思います。
申し訳ありませんが、しばらくの間ご了承ください。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

8/12 19:06 UT

7/16 19:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。