宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 7/23 10:51 太陽風は通常の状態に戻りました(400km/秒)。太陽は無黒点です。
2007/ 7/24 10:35 太陽風は穏やかで、磁気圏も静穏です。
2007/ 7/25 09:56 穏やかな宇宙天気が続いています。太陽風は低速(320km/秒)。無黒点が続いています。
2007/ 7/26 10:01 低速の太陽風が続き、磁気圏はとても穏やかです。これから高速風が始まると思われます。
2007/ 7/27 10:13 太陽風に乱れがやってきました。やや高速になっています(450km/秒)。
最新のニュース

2007/ 7/28 12:12 更新
太陽風の速度は下がり、通常の状態に戻りました。次のコロナホールが太陽の中心に来ています。

担当 篠原

太陽風の速度はあっさりと下がって、400km/秒に落ちました。
今周期も高速風は小規模のままでした。

昨日のニュースの後、27日13時(世界時27日4時)に、
磁場強度が10nTから5nTに下がりました。
その頃、速度は480km/秒へ上がっています。
しかし、この頃が最高速の領域で、そこから速度はゆっくりと低下に転じ、
28日1時(世界時28日16時)頃には、400km/秒と通常の速度に戻りました。
地球は高速風領域を抜け出しています。


太陽風の速度が上がっていた期間、
磁気圏では中・小規模のオーロラ活動が続いていました。
速度はそれほど高くなく、磁場強度も弱まったため、
活動としてはたいした規模ではありませんでした。
AE指数では500nT前後の変化にとどまり、
シベリア磁場データも、変化はあるものの、その幅は小さめです。

現在、太陽風は通常の状態に戻っています。
磁気圏の活動も、今後は穏やかになるでしょう。


SOHO EIT284の太陽コロナを見ると、
コロナホールは、太陽の真ん中だけではなく、
東(左)に向かって長く伸びている様です。

27日前(6月30日)の、太陽が同じ面を地球に向けていた時の写真と比べてください。
前周期も多少の影は見えるものの、
今回ほどはっきりとはコロナホールは見えていません。
コロナホールの規模が拡大している様です。

続いて、27日周期の図を見てください。
前周期の7月3日から太陽風に小規模の乱れが見えています。
これが、7月30日くらいに回帰して来ると予想されます。

発生源のコロナホールの規模が拡大していますので、
高速の期間が長くなるなど、高速風の規模も拡大している可能性があります。
明後日、30日以降の太陽風の変化に注目してください。


放射線帯の高エネルギー電子は、減少したままで、増加には転じていません。
高速風が終わったこともあり、今回は目立った増加は起こらないでしょう。

太陽は今日も無黒点です。
非常に穏やかな状態が続いています。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

7/27 07:06 UT

6/30 07:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。