宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 6/30 10:27 更新 太陽風の速度が上がりました(550km/秒)。磁気圏はあまり乱れていません。 担当 篠原 ようやく太陽風の速度に変化が始まりました。 今日の未明、30日3時(世界時29日18時)頃に、 太陽風の速度が、350km/秒から550km/秒に一気に上がりました。 コロナホールの位置から考えると、遅めの到来になったと思います。 550km/秒という速度は、普通の高速風といったところです。 太陽風磁場も、速度の上昇と同じ頃に10nTに強まりました。 現在は、やや下がって8nTくらいです。 まだ、強めの状態ですので、もう一段速度が上昇する可能性はあります。 しかし、到来が遅めだったことも考えると、 今回は、あまり大きな高速風にはならないだろうと思われます。 太陽風磁場の南北成分は、0nT付近から、やや北寄りに推移しています。 そのため、磁気圏はそれほどの影響を受けていません。 ACEの図では、速度が上がった頃に、一時的に磁場が大きく南を向いています。 その影響で、AE指数で500nTくらいの中規模の活動が見られています。 この変化は、シベリアの磁場データでも見ることができます。 しかし、これ以降は穏やかで、目立った活動は見られません。 今後、太陽風磁場が南寄りに変わらなければ、 このまま比較的穏やかな状態が続くでしょう。 南向きに傾向が変わると、オーロラ活動も活発化します。 今回の高速風は、2〜3日程度続くのではないでしょうか。 放射線帯の高エネルギー電子は、磁気圏活動の影響で減少しています。 高速風の乱れ方が現状程度だと、今後大きく増加することはないように思われます。 太陽では、C1.1の小さな小規模フレアが起こっています。 発生箇所は962黒点群です。 X線のグラフでは、この他にもBクラスの小さな活動が活発に見られています。 962群はなかなか活動的な様子です。 ただし、黒点群の規模は小さいので、フレア活動は小規模なものに留まるでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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