宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 6/23 11:23 地球は高速風領域を通過中です(530km/秒)。オーロラ活動も活発です。
2007/ 6/24 11:25 高速風が続いていますが(520km/秒)、後半に入っている様です。
2007/ 6/25 10:28 太陽風の速度が下がり、地球は高速風帯を抜け出しています。次のコロナホールが見えて来ました。
2007/ 6/26 10:02 太陽風は通常の速度で安定しています(420km/秒)。磁気圏は静穏です。
2007/ 6/27 10:13 コロナホールが太陽の中心に来ました。現在は低速風で、磁気圏は穏やかです。
最新のニュース

2007/ 6/28 09:45 更新
太陽風・磁気圏は、比較的穏やかな状態が続いています。960黒点群が再びこちら側に回り込んできそうです。

担当 篠原

SOHO EIT284の太陽写真の東端が明るくなっています。
ここは、今月の初めにMクラスの中規模フレアをたくさん起こした
960黒点群があった場所です。

960黒点群は、2週間かけて太陽の裏側を回り、
間もなくこちら側に姿を現すのでしょう。
現在は、どのような規模になっているのでしょうか。

GOESのX線グラフでは、BクラスからCクラスの小さなフレアが見られています。
これは、現在見えている961黒点群が起こしたのではなく、
まだ向こう側にある活動領域で起こったものです。
こちら側に回って来た時に、どのようなフレアを起こすのか、注目です。


太陽風は、穏やかな状態が続いています。
速度は380km/秒前後で、普通のレベルで安定しています。
磁場強度は3nTで、やや弱めです。

ACEの図では、-3nTくらいの南向き磁場が、
初め、真ん中、最後の3つほど見られています。
これに対応して、小規模のオーロラ活動が起こっている様です。
(最後の変化に対応する観測は、まだ届いていませんが)

AE指数では、300-500nTの変化が見られています。
真ん中の南向きに対応する変化は、シベリアの磁場データにも記録されています。

速度が普通レベルあるので、この程度の活動にはつながるようです。


今日いっぱいは、現状のように比較的穏やかなまま経過すると思われます。
明日に入るくらいから、太陽風に変化が始まるかもしれません。
SOHO EIT284に見えるコロナホールは、
地球への影響が始まる位置にだいぶ近づいています。
(太陽の中心と右端の中間あたりが、目安の位置です)




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr


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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。