宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2007/ 6/21 10:45 更新 高速風はまだ来ていません。太陽風は通常の速度で、磁気圏は穏やかです。 担当 篠原 穏やかな太陽風が続いています。 高速風の気配はまだ見えず、到来は遅れている様です。 ACEの観測によると、太陽風の速度はむしろ低下傾向にあります。 昨日の440km/秒からゆっくりと下がって、現在は390km/秒です。 変化自体は小幅で、太陽風は普通の速度で落ち着いています。 磁場強度は4nTで安定しています。 速度上昇の前に見られる、磁場強度の強まりなどの変化はまだありません。 南北成分は、0nT付近か、やや北寄りの変化をしています。 そのため、磁気圏はとても穏やかです。 シベリアの磁場データはほぼ平坦。 AE指数もほとんど変化していません。 27日周期の図を見ると、 前周期では昨日に相当する、5月24日に速度の上昇が始まっています。 現在は、まだ気配も見えていないということで、 高速風の到来は遅れているようです。 ただし、高速風の回帰が遅れたり早まったりすることは、 普通に見られることですので、もうしばらく変化に注目してください。 SOHO EIT284の太陽コロナ写真を見ると、 コロナホールは太陽の西寄りに十分せり出しています。 今日くらいからは、太陽風に乱れが始まるのではないでしょうか。 回帰性の太陽風の乱れでは、 太陽風の変化は磁場強度や密度から始まりまることが多いです。 また、セクター境界もひとつのヒントになります。 27日周期の図で、セクターのグラフを見てください。 前周期は、高速風の直前(5月23日)にセクターが、AからTに切り替わっています。 今周期はまだAのままで、Tへの切り替わりが来ていません。 必ず来るとは言えませんが、これもひとつの目安になります。 このグラフがいつ切り替わりを迎えるかにも注目してください。 太陽は無黒点で穏やかな状態です。 X線のグラフがいよいよまっ平らになっています。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|