宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 6/14 10:13 更新 太陽風の速度がやや上がっています(400km/秒)。磁場強度は強まっており、更に速度が上がる可能性があります。 担当 篠原 太陽風の速度がやや上昇しています。 昨夜、13日2時(世界時12日17時)頃から上昇が始まり、 300km/秒と低速だった太陽風が、400km/秒台の通常レベルまで回復しています。 今のところは、高速風といえる速度まで上がっていません。 上昇も、400km/秒を超えたところで一段落しています。 一方、この変化に先立って、太陽風の磁場強度の強まりが始まり、 約1日かけて5nTから10nTを超えるくらいまで強まっています。 グラフの変化としては、まだ上がり続けているかもしれません。 27日周期の図でここまでの変化を参照すると、 速度が上がる直前に、太陽風磁場のセクター境界を越えています。 この変化パターンは前周期(5月18日)と同じものです。 セクターをまたいだ事で、太陽風の領域が切り替わったと見ることができます。 磁場強度が強まったままですので、 太陽風の速度は再び上昇を続ける可能性があります。 前周期の変化を見るとよく分かりますが、 速度の最高値は、磁場強度が最高値を超えた後にやってくる傾向があります。 従って、太陽風磁場が5nTレベルに下がるまでは、 速度の変化に注目し続ける必要があります。 太陽風磁場の南北成分は、これまでは比較的南寄りの傾向を持っていました。 (最新の部分で大きく北に転じていますが) 磁場強度が強まったために、南向きも大きくなりやすくなり、 -5nTの状態が数時間続いているところも見られます。 その影響で、シベリアの磁場データに目立ったオーロラ活動がひとつ記録されています。 現在は、速度が高くないため、活動度も限られていますが、 今後、速度が上がると、オーロラの強度も上昇しやすくなります。 今日から明日にかけては、活発な活動が発生する可能性があります。 太陽では960黒点群がいよいよ西に没しつつあります。 半年ぶりにフレア活動ににぎわいをもたらした黒点群ですが、 これが没するとともに、太陽は無黒点にもどりそうです。 最後にひとつ、B4クラスの小さなフレアを起こしています。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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