宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 6/10 11:56 更新 M1.0の中規模フレアが発生しました。しかし、960黒点群は弱まっています。 担当 篠原 昨夜、10日22時半(世界時10日13時半)に、 960黒点群が、M1.0の小さめの中規模フレアを起こしました。 960黒点群は、規模としては縮小の傾向が続いています。 黒点数もだいぶ減りましたし、面積も小さくなっています。 磁場構造の複雑さも下がっていて、 蓄えているエネルギーは小さくなっていると考えられます。 GOESのX線グラフを見ても、バックグラウンドのレベルが次第に下がっています。 これは、活動領域としての明るさが減少しているということです。 今回の中規模フレアは、960黒点群の大きな活動の最後になるかもしれません。 もうしばらく活動に注目する必要はありますが、重要度は下がっています。 太陽風は、昨夕、10日18時(世界時10日8時)に、450km/秒へ急に速度が上昇しました。 現在は、430km/秒へ下がっていますが、この間、やや高速の太陽風が続きました。 太陽風の磁場強度は、図の前半で強めでしたが、 中盤からは5nTくらいで普通の強度です。 ただし、南北成分が大きく振れていて、 -5nTくらいまで、強度いっぱいに南向きが続くという変化が見られています。 速度がやや上がったことと重なり、磁気圏では小規模の活動が発生しています。 AE指数では、300〜500nTの小規模の変動が記録されています。 シベリアの磁場データでは、今回はプラス方向の変動が目立っています。 シベリアの磁場変動でプラス方向に変化しているのは、 磁気圏活動が発生した時の観測点の地方時の関係です。 オーロラ活動が発生した時の磁気変動を地球規模で見ると、 変化がプラスに振れる時間帯(昼から夕方にかけて)と、 マイナスに振れる時間帯(夜中から朝、昼にかけて)の両方が存在します。 今日のシベリアの図で考えると、 図のまん中で見られている変化はマイナスに振れています。 この時は、世界時で16時から0時にかけてオーロラ活動が発生しています。 一方、図の右側のプラスの変化では、 オーロラ活動は世界時で8時から16時にかけて発生しています。 この、発生時間の違いが、磁場データがマイナスに振れるか、 プラスに振れるかを分けているのです。 最後に、今後の予想ですが、これから13日くらいまで、 太陽風、磁気圏は穏やかに推移すると考えられます。 27日周期の図を見ると、その後、高速の太陽風がやって来ると予想されます。 その発生源となるコロナホールは、 前周期の今日にあたる5月13日の太陽写真では、 太陽の左下にはっきりと見つけることができます(右側のEIT284写真)。 しかし、最新のEIT284の写真を見ると、このあたりの様子が変わっています。 コロナホールの姿は無く、黒い細い筋が見えている程度です。 もう2日くらい様子を見たいと思いますが、 今周期は、回帰して来る高速風は弱まっているかもしれません。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
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