宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2007/ 6/ 6 07:39 更新 960黒点群がC6.6の小規模フレアを起こしました。活動は弱まっている様です。 担当 篠原 今日は、いつものSOHO EIT284の太陽写真を拡大して掲載します。 明るい活動領域(黒点群はこの領域に含まれます)が、 太陽の赤道に沿う様に並び、太陽を囲む美しい光のベルトになっています。 ここしばらく、960黒点群の活動でフレアが活発でしたが、 太陽の11年周期としては、現在は活動が最も静穏な極小期にあたり、 これから新しい次の周期が始まるところです。 活動領域が赤道に集中するのは、この季節の特徴です。 今後、活動領域は赤道を離れ、より北極や南極に近い中緯度付近に出現する様になります。 そうすると、次の周期の始まりとなります。 960黒点群は活動としては減衰に向かっている様です。 6月1日から4日にかけて、Mクラスの中規模フレアを連発させて来ましたが、 昨日から今日にかけて目だったフレアは、 6日0時半(世界時5日15時半)のC6.6の小規模フレアだけです。 蓄えているエネルギーの大きさを示すと考えられる、黒点磁場の構造も、 次第に単純になってきており、減衰が感じられます。 ただし、まだ複雑さを示す指標としては高いレベルにあり、 引き続き、中規模フレアや、場合によっては大規模フレアを起こす可能性があります。 しばらく静かにしているだけに、かえってエネルギーを蓄えている可能性もあり、 完全に減衰が見られるまでは警戒が必要でしょう。 太陽風は、昨日のニュース以降、速度が下がり始め、 昨日の500km/秒から、現在は400km/秒に落ちました。 高速風は終わり、太陽風は通常の速度に戻っています。 磁場強度も5nTから2nTに下がっています。 磁場の南北成分は0nT付近で小さな変化をしている程度です。 速度も下がって来ており、磁気圏への影響は小さくなっています。 シベリアの磁場データは全く変化が見られませんし、AE指数でも変化は見られません。 これからしばらく穏やかな太陽風が続くでしょう。 27日周期の図を見ると、次の擾乱は、 かろうじて図の最後に顔を見せている5月18日の高速風の回帰になります。 これは、今周期では6月14日頃です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像。明るい活動領域が、赤道にそって並んでいます。 (c) ESA & NASA SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|