宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)
オーロラ(衛星) (NICT)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
宇宙環境計測グループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 6/ 1 12:50 太陽風の密度減少は終わりました。引き続き、太陽風、磁気圏ともに穏やかな状態です。
2007/ 6/ 2 10:06 960黒点群が姿を現し、Mクラスの中規模フレアが3回発生しました。また、これから高速風が始まりそうです。
2007/ 6/ 3 12:06 今日、M7.0の中規模フレアが発生しました。960黒点群が活発に活動を続けています。
2007/ 6/ 4 07:43 引き続き、中規模フレアが発生しています。960黒点群には注意を続けてください。
2007/ 6/ 5 07:42 M8.9の大きな中規模フレアが発生しました。960黒点群は引き続き活動的です。
最新のニュース

2007/ 6/ 6 07:39 更新
960黒点群がC6.6の小規模フレアを起こしました。活動は弱まっている様です。

担当 篠原

今日は、いつものSOHO EIT284の太陽写真を拡大して掲載します。
明るい活動領域(黒点群はこの領域に含まれます)が、
太陽の赤道に沿う様に並び、太陽を囲む美しい光のベルトになっています。

ここしばらく、960黒点群の活動でフレアが活発でしたが、
太陽の11年周期としては、現在は活動が最も静穏な極小期にあたり、
これから新しい次の周期が始まるところです。
活動領域が赤道に集中するのは、この季節の特徴です。
今後、活動領域は赤道を離れ、より北極や南極に近い中緯度付近に出現する様になります。
そうすると、次の周期の始まりとなります。

960黒点群は活動としては減衰に向かっている様です。
6月1日から4日にかけて、Mクラスの中規模フレアを連発させて来ましたが、
昨日から今日にかけて目だったフレアは、
6日0時半(世界時5日15時半)のC6.6の小規模フレアだけです。

蓄えているエネルギーの大きさを示すと考えられる、黒点磁場の構造も、
次第に単純になってきており、減衰が感じられます。
ただし、まだ複雑さを示す指標としては高いレベルにあり、
引き続き、中規模フレアや、場合によっては大規模フレアを起こす可能性があります。
しばらく静かにしているだけに、かえってエネルギーを蓄えている可能性もあり、
完全に減衰が見られるまでは警戒が必要でしょう。


太陽風は、昨日のニュース以降、速度が下がり始め、
昨日の500km/秒から、現在は400km/秒に落ちました。
高速風は終わり、太陽風は通常の速度に戻っています。

磁場強度も5nTから2nTに下がっています。

磁場の南北成分は0nT付近で小さな変化をしている程度です。
速度も下がって来ており、磁気圏への影響は小さくなっています。
シベリアの磁場データは全く変化が見られませんし、AE指数でも変化は見られません。

これからしばらく穏やかな太陽風が続くでしょう。
27日周期の図を見ると、次の擾乱は、
かろうじて図の最後に顔を見せている5月18日の高速風の回帰になります。
これは、今周期では6月14日頃です。




SOHO衛星のEIT284カメラの映像。明るい活動領域が、赤道にそって並んでいます。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。