宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 6/ 7 07:46 更新 C9.7の大きな小規模フレアが発生しました。太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。 担当 篠原 深夜、7日2時(世界時6日17時)に、C9.7の大きな小規模フレアが発生しました。 発生箇所は960黒点群で、ほぼ1日ぶりの目立ったフレア活動です。 960黒点群は、活動度がだいぶ落ちて来た様です。 Mクラスのフレアを一日に何度も起こしていた頃と比較すると、 フレアの発生頻度、最大強度ともにすっかり下がっています。 写真で見える黒点群の規模や、磁場構造の複雑さはまだ保たれています。 発生の確率は下がっていますが、中規模フレアや、 可能性は低いものの大規模フレアへの注意はもうしばらく必要です。 太陽風は速度が更に下がり、340km/秒と低速風に変わっています。 磁場強度は4nTとやや戻して、普通の状態に戻りつつあります。 磁場の南北成分は、もっぱら0nT付近に停滞していて、 目立った南向きは作っていません。 速度が下がっていることと重なって、地球の磁気圏はとても穏やかです。 シベリアの磁場データは昨日に続いて、今日も平坦です。 この穏やかな状態はこれから1週間程度続きそうです。 SOHO EIT284の太陽写真をご覧下さい。 明るい活動領域が赤道沿いに並んでいて、コロナホールは見られません。 27日周期の図によると、次の擾乱は6月14日頃から始まると予想されます。 実は、次の高速風の発生源となるコロナホールは、 今日のEIT284の写真では、太陽の東端(左端)ぎりぎりに見えているようです。 もう2〜3日ほど経つと、その様子がよりはっきりと見える様になるでしょう。 コロナホールの周期性や、 今後どのようなコロナホールが見えてくるのかを考えるためには、 過去の太陽コロナの写真を27日周期で見比べるのがとてもよい方法です。 こちらのコロナホールカレンダーでは、 これまでの太陽コロナの写真が一覧できるようになっており、 これからやって来るコロナホールを予測するためにとても便利なページです。 放射線帯高エネルギー電子は、やや高めですが、 警戒ラインよりはずっと下で推移しています。 こちらも次の高速風までは静穏でしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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