宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 6/ 5 07:42 更新 M8.9の大きな中規模フレアが発生しました。960黒点群は引き続き活動的です。 担当 篠原 960黒点群は再び大きな活動を起こしました。 4日14時(世界時4日5時)にM8.9のかなり大きな中規模フレアを起こしたのです。 これでこの黒点群のMクラスフレアは、9個めになります。 このフレアもまた、発生時間の短いタイプのフレアでした。 SOHO衛星のLASCO C3を見ると、CME(太陽ガスの放出現象)は発生していないようです。 960黒点群は現在も大きな規模を保っています。 やや弱っているという報告がありますが、それでも、 引き続き、中規模、大規模フレアに対する注意が必要です。 太陽風は、500km/秒の高速風が続いています。 速度はほぼ安定しています。 一方、磁場強度はむしろ強まっています。 全体的に5nTのレベルに上がり、一時的に10nTを示す時間帯もありました。 その過程で、-3nTとそれほど大きくはありませんが、 南向き磁場が連続的に見られた時間帯があります。 そこで、400nTの小規模オーロラ活動が発生しています。 シベリアの磁場データでも、観測点がひとつだけですが、 オーロラ活動の変化が記録されています。 磁場強度が回復したことで、この高速風はもうしばらく続くかもしれません。 27日周期の図で今回の高速風を見ると、 早くから磁場強度が強まり、速度もだらだらと上がっていて、 ずいぶんめりはりのない変化を示しています。 前回の高速風の変化と比較すると、その違いは明らかです。 高速風の発生源であるコロナホールは、太陽の西の端で見えなくなっています。 高速風自体は、前周期と同様に明日くらいには終わるでしょう。 放射線帯の高エネルギー電子は、目立った変化はありません。 今回は、増加は見られないだろうと思います。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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