宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2007/ 6/ 3 12:06 更新 今日、M7.0の中規模フレアが発生しました。960黒点群が活発に活動を続けています。 担当 篠原 太陽面のこちら側に姿を現した960黒点群は、活発な活動を続けています。 昨日も、ニュースの後に、M2.6、M1.0とふたつの中規模フレアを起こし、 今日も、つい先ほど、3日11時(世界時3日2時)に、 M7.0に達する大きめの中規模フレアを起こしました。 太陽写真を見ると、ふたつの大きな黒点を含む、広がった黒点群が見えています。 磁場構造はかなり複雑化していて、大きなエネルギーを蓄えていると考えられます。 この後も、Mクラスの中規模フレアから、 Xクラスの大規模フレアを起こす可能性があります。 今は、黒点群が太陽の東端にあるため、フレアが発生しても地球への影響は限定的です。 しかし、これから3日ほど経って、黒点群が太陽の中心に近づくと、 太陽放射線の増加や、CME(太陽ガスの放出現象)による突発的な高速太陽風の到来 などの可能性が高くなります。 今後の960黒点群の活動に注意してください。 ACE衛星の観測によると、太陽風は磁場強度だけが10nT程度に強まったまま、 速度は400km/秒前後と通常レベルで安定しています。 昨日、高速風の到来ではないかと書きましたが、高速風はまだ始まっていません。 27日周期の図をご覧下さい。 太陽風磁場が強まったにも関わらず、速度は目立った乱れを示していません。 前周期、5月7日のデータを見ると、 ここでは、磁場強度が強まるとともに速度が上昇を始め、高速風に繋がっています。 今回は、高速風前の太陽風の様子がずいぶん変わっています。 これから高速風がやって来るとすると、 タイミング的には前回とほぼ同じということになります。 この後のACEのデータにも注目して下さい。 昨日は、太陽風の磁場強度は強まりましたが、 南北成分はほとんど北向きで推移していました。 このため、磁気圏は穏やかな状態が続いています。 シベリアの磁場データは、これまでと同様、平らな線を描いています。 放射線帯の高エネルギー電子は、2つのGOES衛星ともに警戒レベルを割っています。 この後、高速風によって再び増加する可能性がありますが、 この2〜3日は穏やかに推移するでしょう。 GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|