宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 6/ 4 07:43 更新 引き続き、中規模フレアが発生しています。960黒点群には注意を続けてください。 担当 篠原 960黒点群が活発な活動を続けています。 昨日、M7.0のフレアが発生しことをお伝えしましたが、 その後も、3日15時半(世界時3日6時半)にM4.5の中規模フレアと、 3日18時半(世界時3日9時半)にC5.3の小規模フレアを起こしています。 太陽写真を見ると、東西に延びる様に、960黒点群は大きな規模を保っています。 磁場構造の複雑さも継続していて、大きなエネルギーを蓄えていると考えられます。 引き続き、中規模、大規模フレアの発生に注意してください。 GOESのX線グラフを見ると、昨日のMクラスフレア以降、 黒点群は活動を一休みしているように見えます。 大きなフレア活動の場合、ある程度まとまって活動が発生し、 一休みして、再び活発化するというパターンはよく見られます。 従って、注目を続ける必要はあります。 960黒点群は、太陽の自転によって次第に太陽の中心に近づいています。 大規模なフレアが発生した場合、これから日を追う毎に、 太陽放射線、CME(太陽ガスの放出現象)が地球を襲う可能性が高くなります。 ちなみに、現在の太陽放射線は低いレベルで安定しています。 太陽風は速度が上がり、500km/秒の高速風になっています。 といっても、やっと上がった様な、小規模な変化です。 ACEの図を見ると、3日23時(世界時3日14時)くらいから上がり始め、 4日6時(世界時3日21時)ころに500km/秒に達しています。 その一方、7〜10nTに強まっていた太陽風の磁場強度は、 速度が500km/秒に達したところで、すっと下がって、 現在は2nTくらいに弱まっています。 このため、速度の変化は500km/秒で頭打ちなのではないでしょうか。 STEREOの太陽コロナ写真では、コロナホールは西の方に遠ざかりつつあります。 今回の高速風領域は、だいぶ規模が弱まっているようです。 太陽風速度は、今日から明日にかけて、 通常レベルへと戻って行くのではないでしょうか。 速度が上がりかけたときに、太陽風磁場が南に-5nT向いた時間帯がありました。 この影響で、中規模のオーロラ活動が発生しています。 シベリアの磁場データに変化がひとつ見えています。 AE指数では600nTくらいの変化になっています。 ただし、磁場強度は弱まっていますので、 今後は目立った磁気圏活動は起こりそうにありません。 放射線帯の高エネルギー電子は、警戒ラインをやや下回ったあたりで、 やや高めの状態を保っています。 現在の太陽風を考えると、ここから大きく上昇することはないように思います。 昨日より、研究会のため網走に来ています。 周囲はまぶしいほどの新緑に包まれています。 金曜日まで、更新時刻が不定期になるかもしれません。 ご了解ください。 STEREO衛星紫外線望遠鏡EUVI195の太陽写真。4日6時半(世界時3日21時半) (c) NASA GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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