宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 6/ 2 10:06 更新 960黒点群が姿を現し、Mクラスの中規模フレアが3回発生しました。また、これから高速風が始まりそうです。 担当 篠原 昨日、3つのMクラス中規模フレアが発生しました。 発生箇所は、太陽の東側から姿を現して来た、960黒点群です。 この黒点群は、まだこちら側に見える前から、 Cクラスの活動を起こしたり、活発な様子がうかがえましたが、 とうとう姿を現しました。 イベントを順番にあげると、6月1日16時(世界時6月1日7時)にM1.0、 6月1日23時半(世界時6月1日14時半)にM2.8、 そして、今朝、6月2日6時半(世界時6月1日21時半)にM2.1の3つです。 GOESのX線グラフを見ると、どれも比較的短時間のフレアで、 目立ったCME(太陽ガスの放出現象)は伴っていないと思われます。 もっとも、黒点群はまだ東の端にありますので、 CMEが起きたとしても、地球への影響はほとんどありません。 Mクラスのフレアは、今年になって初めての発生だと思います。 昨年12月の、Xクラスに達する太陽の大規模な活動以来ではないでしょうか。 半年にわたって、Mクラスが起こらなかったのですから、 現在の太陽がいかに静かであるか、よく分かります。 太陽写真を見ると、端っこに560黒点群の姿が見えています。 黒点群の磁場の複雑さなど、詳細はもうしばらく待たないと見ることができません。 そして、960群の少し右に小さく、559黒点群が出現しています。 今回の黒点群も、赤道付近の発生でした。 太陽活動はまだ新しい周期には入っていない様です。 今後の960黒点群の活動に注意してください。 引き続き、中規模のフレア活動が見られる可能性が高いです。 太陽風では、前周期より1日以上早く、高速太陽風の兆しが見えています。 太陽風の磁場強度(白線)が、5nTから10nTへと強まっています。 密度も3個/cm^3という普通の状態から、10個/cm^3へ上昇しています。 これらの変化は、高速太陽風の始まりによく見られます。 27日周期の図を見ると、前周期と比べたときに、 変化が1日以上早く始まっていることが分かります。 この図でセクターの線を見ると、 セクターの切り替わりがつい先ほど起こったことが分かります。 この変化は、前周期でも高速風の始まりで見られていました(5月7日)。 これも、高速風の始まりを告げる要素のひとつです。 現在の太陽風は、速度が36okm/秒と低速で安定しています。 これから次第に上昇して行くと考えられますので、注目してください。 速度が上がり始め、太陽風磁場が強く南を向くと、磁気圏が活動的になります。 これから明日にかけて、オーロラ活動や磁気嵐が発生する可能性があります。 前周期は、高速風は2日間ほどでした。 今回はどうなるでしょうか。 昨日速報的にお知らせしましたが、放射線帯の高エネルギー電子は、 太陽風の変化(密度や磁場の強まり)に反応したと思われる、急な減少を示しています。 GOES11(青線)はまだ警戒レベル(10000の線)を超えていますが、 GOES12(赤線)はこの線を切っています。 この後の高速風の始まりで、両者とも更に大きく減少すると思われます。 そして、高速風の中盤から再び増加が見られるでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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