宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 5/30 10:41 更新 太陽風は通常の速度で、磁気圏も穏やかです。 担当 篠原 太陽風の速度(ACEの黄色線)は、430km/秒から390km/秒へやや下がりましたが、 通常の速度レベルでほぼ安定しています。 磁場強度(白線)は2nT。 南北成分(赤線)も+2nTと-2nTの間で、小さな変化をしているだけです。 太陽風が穏やかなので、磁気圏も穏やかです。 シベリア磁場データには、ごく小さな変化が見られている程度です。 この変動は、AE指数では200nTの小規模変動として記録されています。 このまま太陽風は更に速度を下げて、低速風へと変わって行くでしょう。 磁気圏活動も穏やかに推移します。 そして、6月3日あたりから、次の高速太陽風がやって来ると予想されます。 発生源のコロナホールは、STEREOの太陽写真で中心からやや下がった位置に見えています。 今度やって来る高速太陽風は、長い期間で見ると、 到来の時期が少しずつ遅れているという特徴があります。 今日の2枚めの図で、過去5周期の太陽風速度の変化を紹介します。 太陽は、地球から見ていると約27日で一回転します。 そのため、太陽風の変化もまた、27日周期で似た変化を繰り返す特徴があります。 それを利用して長期予想を立てるのが、27日周期の図です。 今日掲載している図を見ると、面白いことに、 太陽風速度の山が1周期ごとに1日程度どんどん遅れています。 周期性がずれていくこと自体は普通に見られることですが、 この様に安定してずれていくと、今回はどうなるだろうかと興味をそそられます。 高速風の起源となっているコロナホールは、ゆっくりと場所や構造が変化していきます。 その変化の結果を高速風の変化として見ていることになります。 ちなみに、前回、5月7-9日の高速風では、 速度が500km/秒以上になったのは、2日間だけでした。 高速風の規模がどうなっているかも注目してください。 放射線帯の高エネルギー電子は、高いレベルで安定しています。 衛星の運用などでは、引き続き警戒が必要です。 太陽では、958黒点群が新しく東の端から姿を現したそうです。 規模は小さいので、太陽のフレア活動は穏やかなままでしょう。 掲載の太陽写真は、昨日と同じものです。 しかし、目をこらしてみると、東の端(左端)やや下寄りに、かすかに黒点の姿が見えている様です。 STEREO衛星紫外線望遠鏡EUVI195の太陽写真。30日7時(世界時29日22時) (c) NASA 太陽風速度の、27日周期変化。過去の5周期です。速度の山が、少しずつ遅れています。 (c) 宇宙天気ニュース ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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