宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 5/26 12:09 更新 たいへん高速の太陽風が続き、磁気圏活動も活発です。放射線帯の高エネルギー電子が、かなり強まっています。 担当 篠原 高速の太陽風と、活発なオーロラ活動が続いています。 昨日のニュース以降、太陽風の速度は670km/秒前後まで上昇し、 今日未明の26日2時(世界時25日17時)頃まで、たいへん高速の風が続きました。 それ以降はやや速度を下げて、現在は600km/秒くらいになっています。 依然かなりの高速状態です。 太陽風磁場の強度は4nTレベルです。 やや弱まっていますが、まだ、高速風の後半に入ったという印象ではありません。 (高速風が終わりに近づくと、もう一段磁場強度が弱まります) 南北成分は、+4nTから-4nTの間で細かく振動しています。 南向きが頻繁に現れているため、高速であることと重なって、 磁気圏に大きなエネルギーを流し込んでいます。 シベリアの磁場データを見てください。 右側3分の1の昨日分のデータも、大きく変動をしていて、 活発なオーロラ活動が続いていた様です。 この3日間の図は、毎日大きく乱れていますが、 変化の大きさは次第に小さくなっています。 3日間の太陽風を通してみると、速度は後半の方が上がりましたが、 磁場強度は次第に弱まっています。 そのため、前半では比較的強い南向き磁場が見られたのに対して、 後半では南向きの振幅は弱まりました。 オーロラ活動の大きさの変化は、速度と南向き磁場の掛け合わせで決まります。 磁場強度が弱まった影響で、 シベリアの磁場変動(オーロラ活動)は次第に小さくなっていったのです。 AE指数では、500〜1000nTの中規模の変動が見られています。 (速報用の図の作成が止まっているので、掲載していません) 現在、地球は高速太陽風領域のまっただ中にいます。 今日いっぱいは現在の様な状態が続き、 明日から次第に、速度の低下が始まって行くでしょう。 太陽風の乱れの影響で、放射線帯の高エネルギー電子が大きく増加しています。 GOES衛星の観測によると、GOES12(青線)では、50000近い高レベルに達しています。 もうひとつのGOES11(赤線)も警戒レベルの10000に達しており、 これからしばらく衛星の運用では注意が必要な状態が続きます。 太陽は無黒点です。 X線のグラフは低いレベルで、フレア活動はたいへん静穏です。 STEREO衛星紫外線望遠鏡EUVI195の太陽写真。26日6時(世界時25日21時) (c) NASA ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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