宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 5/18 10:17 太陽風は低速で(310km/秒)、磁気圏も比較的静穏です。これから高速風が回帰して来るでしょう。
2007/ 5/19 10:33 高速の太陽風がやってきました(600km/秒)。磁気圏はそれほど乱れていません。
2007/ 5/20 11:46 高速の太陽風が続いています(650km/秒)。太陽では、次のコロナホールも見えています。
2007/ 5/21 09:53 太陽風の速度が下がり始めています(550km/秒)。高速風領域は後半です。
2007/ 5/22 15:56 太陽風の磁場強度が強まっています。太陽風磁場のかたまりが到来している様です。
最新のニュース

2007/ 5/23 16:15 更新
太陽風磁場が安定した南向きになり、活発な磁気圏活動が発生しています。太陽風はやや乱れた状態です。

担当 篠原

2日続けて更新が遅くなりました。
土曜日から千葉の幕張に来ています。

昨日のニュースで、太陽風の磁場が強まったとお伝えしましたが、
日付が今日に変わった頃、23日1時(世界時22日16時)から、
南北成分が南向きに切り替わりました。
南向きの強さは-6nTくらいで、激しい変動というほどではありません。

それでも、そこから6時間にわたって安定した南向きが続きました。
速度も、予想していたほどには下がらず、430km/秒で安定していました。
これらの兼ね合いで、活発な磁気圏活動が発生しています。
掲載しているAE指数の図は停止していますが、1000nT規模の変動が記録されています。
シベリアの磁場データにも、右側3分の1のところに、
立派な磁気活動が記録されています。

これらの変化は、CME(太陽ガスの放出現象)によるものだと思っているのですが、
ACEの図の最新の部分では、速度も上がり、500km/秒になっています。
磁場強度も依然9nTのレベルを保っていて、
太陽風はやや乱れた状態が続いています。

CMEの影響だけであれば、そろそろ終わると思うのですが、
このまま次の高速風の変化が始まってしまうのでしょうか。
明日にかけて、太陽風の様子がどうなるか注目したいところです。
現在も、太陽風磁場は強い南向きを続けていますので、
しばらく活発なオーロラ活動が続くかもしれません。

STEREOの太陽コロナの写真では、コロナホールは次第に西側半分の位置に近づいています。
地球へ影響が及び始める目安の位置です。


今回の擾乱で、放射線帯の高エネルギー電子は大きく減少しています。
次の高速風まで、問題はないでしょう。

太陽では、956黒点群の姿がだいぶ見にくくなっています。
規模は縮小を続けています。
X線データでは、Bクラスの小さなざわつきが続いていますが、
この後は穏やかになっていくと思います。




STEREO衛星紫外線望遠鏡EUVI195の太陽写真。23日15時半(世界時23日6時半)
(c) NASA


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。