宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 5/15 10:30 更新 太陽風は低速で(300km/秒)、磁気圏は概ね静穏です。956黒点群が出現しました。 担当 篠原 SOHO LASCO C3で、プレアデス星団の全体が見えるようになりました。 これから2週間くらいかけて、画面をゆっくりと横切っていきます。 SOHOの別のカメラ、EIT284では、 コロナホールが太陽の中心へ近づいている様子が撮影されています。 地球から見て正面の位置になって来たため、だいぶよく見えるようになりました。 ここでもう一度、27日前に太陽が同じ面を地球に向けていた時の写真と比較してみます。 2枚掲載している写真の、左が最新、右が27日前(4月17日)の太陽です。 どちらの写真にも、コロナホールの暗い影が写っています。 しかし、その形と大きさはずいぶん変化しています。 27日前の写真では、斜めに長く伸びているのに対し、 最新の写真では、下半分だけが残っているような見え方です。 コロナホールの上半分だった場所には、 小さな活動領域(明るく見えている部分)が重なっています。 コロナホールは、太陽の磁場の構造によって作られます。 この1ヶ月ほどの間に、コロナホールを見えなくしてしまうような、 磁場構造の変化が起きていたのでしょう。 コロナホールが縮小した事から、 太陽風の乱れは、前回よりも小規模なものになる可能性があります。 現在の太陽風は、速度300km/秒とたいへん低速の状態で安定しています。 磁場強度は約2nT。 ACEの図を見ると、後半で磁場がやや乱れています。 最大-4nTの南向きが4時間ほど続き、その後も南寄りで推移しています。 この図では目立つ変化ですが、振幅そのものは小さな変動です。 速度が遅いこともあり、磁気圏へ及ぼす影響はかなり限定的です。 AE指数では、15日1〜4時(世界時14日16〜19時)のところに、 300nT程度の小規模の変化が見えている程度です。 シベリアの磁場データでも、これに対応する小幅の変化を見ることができます。 磁気圏は概ね静穏と言えます。 太陽風は引き続き穏やかな状態で推移するでしょう。 19日に入ると、コロナホールの影響が見られると思います。 太陽では、新しく956黒点群が東の端(左の端)から上がって来ました。 規模は小さな黒点群です。 掲載の写真では、黒点の姿は見えていますが、まだ番号は付けられていません。 X線グラフの小さなざわつきは、こちらの956黒点群が起こしているとのことです。 上がって来たばかりですので、 この群がどのような活動度なのか、しばらく様子を見る必要があります。 プレアデス星団(すばる)の全体が見えるようになりました(SOHO衛星LASCO C3)。 (c) ESA & NASA SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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