宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 5/ 7 12:29 更新 太陽風は低速のままです(290km/秒)。磁気圏も穏やかです。 担当 篠原 穏やかな太陽風が続いています。 高速風帯は、一段と弱まっている様です。 ここで、「高速風が弱まった」と書きましたが、 これはあくまで、高速風が地球へ来なかったという意味です。 コロナホールから飛び出した高速風は、 飛び出す方向が地球から逸れてしまったのかもしれません。 高速風領域そのものが消えたかどうかまでは分かりません。 さて、ACE衛星の観測によると、 現在の太陽風は、速度が290km/秒、磁場強度は4nTとかなり穏やかです。 詳しく見ると、7日6時(世界時6日21時)からいくらか変化が見えていて、 磁場強度が、2nTから4nTを超えるくらいに強まり、 速度は、260km/秒まで下がっていた(たいへん低速です)ものが、 290km/秒へ上がっています。 しかし、どちらも、規模としては小さな変化です。 かなり低速の太陽風が続いていることに変わりはありませんし、 磁場の強まりも、これから高速風が始まると言えるほどの変化ではありません。 引き続き、太陽風の変化に注目する必要はあるでしょう。 前周期の変化を見ても、 明日、明後日くらいまでは、太陽風の速度が上がる可能性があります。 ただし、SOHO EIT284の太陽写真を見ると、 コロナホールは、既に太陽の西側半分の位置に達し、次第に西の端へ向かっています。 従って、これから本格的な高速風が来ることは難しい様に思われます。 やって来たとしても、前周期同様の、500km/秒台の高速風が来る程度に留まりそうです。 太陽風の速度が遅いため、磁気圏の活動は概ね静穏です。 シベリアの磁場データは、3日間にわたってほとんど変化していません。 ただ、ACEの図を見ると、太陽風磁場が3時間ほど、-4nTの南向きになっていました。 この影響だと思いますが、放射線帯の高エネルギー電子が、 GOES12で一気に数を減らしています。 (掲載している図の直後に発生しています。詳細は、左のリンクから最新の図をご覧下さい) 太陽では、953黒点群がいよいよ西に没しつつあります。 今朝、7日8時(世界時6日23時)に、C1.1の小さな小規模フレアを起こした様です。 これが最後のフレアになりそうです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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