宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 4/30 14:47 放射線帯高エネルギー電子がかなり増加しています。高速風と活発な磁気圏活動が続いています。
2007/ 5/ 1 11:32 太陽風の速度が下がり始めました(550km/秒)。磁気圏活動も落ち着いてきました。
2007/ 5/ 2 10:26 太陽風の速度が下がり(470km/秒)、地球は高速風帯を抜け出しつつあります。
2007/ 5/ 3 10:21 C9の大きめの小規模フレアが発生しました。太陽風は低速になっています。
2007/ 5/ 4 11:45 太陽風は低速(320km/秒)で、磁気圏も概ね静穏です。
最新のニュース

2007/ 5/ 5 11:25 更新
太陽風は低速で、磁気圏は静穏です。明日から高速太陽風がやってくるでしょう。

担当 篠原

太陽風は更に速度が下がり、300km/秒を切るほどになっています。
磁場強度は3nTで、これまで通り安定しています。

磁場の南北成分は、弱い南向きが見られています。
しかし、振幅は小さく(-2nT)、速度がとても遅くなっているため、
磁気圏への影響はほとんど見られません。
昨日のシベリア磁場データ(右側3分の1)には全く変化が見られず、
磁気圏は一段と穏やかになっています。


今日いっぱいはこの穏やかな状態が続くでしょう。
そして、明日くらいから高速太陽風がやってくると思われます。
発生源のコロナホールが、SOHO EIT284の太陽写真の、
中心からやや南寄りに広がっています。

5月2日のニュースに書きましたが(この日の参考図をご覧下さい)、
今度の高速風帯は、前周期になって急に規模が小さくなってしまいました。
前周期の高速風は、最高速が550km/秒で、
4日間続いたものの、500km/秒をやっと超えた程度の高速風でした。

今周期、高速風の規模は回復しているのか、
前回同様、規模が小さくなったままなのか、興味が持たれます。


放射線帯の高エネルギー電子は、いくらか減衰していますが、
まだ10,000の警戒レベルにあります。
この高エネルギー電子は、
太陽風の乱れがやってくるとともに、大きく減少するでしょう。

太陽のフレア活動は穏やかです。
小さなBクラスの変化が見られていますが、
953黒点群は次第に弱まっている様です。
また、954黒点群は、黒点の姿は見えなくなったそうです。

953黒点群は次第に太陽の西端に近づいています。
これに続く黒点群は今のところ見られません。
太陽は、再び無黒点となっていくのでしょうか。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。