宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 4/18 12:41 更新 太陽風磁場が安定して南を向き続けたため、小規模の磁気嵐が発生しました。 担当 篠原 太陽風は速度はやや低速でしたが、 磁場が急に大きく南を向き続ける変化が発生しました。 そのため、小規模ですが磁気嵐が起こっています。 太陽風に変化が始まったのは、17日14時(世界時17日5時)頃からです。 太陽風の磁場強度が、急に8nTに強まりました(その後10nTまで上がっています)。 速度は340km/秒くらいで、低速のままです。 特徴的だったのは、その後、南北成分が大きく南に向き、 -5〜-10nTくらいの強度で半日にわたって安定した南向きが続いたことです。 このため、急に磁気圏がざわつきました。 速度が遅かったので、大きな変動には発達しませんでしたが、 AE指数では、500〜700nTの中規模の変化が連続的に発生しています。 沖縄の磁場強度は、静穏レベル(青の横線)から最大で-70nTの低下を示しています。 地球の周りに環電流が発達し、小規模の磁気嵐が起こりました。 太陽風磁場の南北成分の変化をみると、 開始から17日21時(世界時17日12時)にかけてひとつの山が、 そこから18日4時(世界時17日19時)にかけてもうひとつの山が、 さらにそれ以降も小さな安定した南向きが、 と3つのまとまった変化が連続してやって来たように見えます。 この様子は、磁場の南北成分に加えて東西成分も一緒に見ることで、 太陽風磁場の向きが大きく変化している様子をイメージできます。 現在の太陽風は、磁場強度は4nTくらいに弱まりました。 依然、南向きにかたよった変化を続けていますが、 強度が下がったため、南向きの振幅もだいぶ小さくなっています。 速度は400km/秒と通常のレベルにまで回復していますが、 磁場強度が弱まっているので、磁気嵐の発達などは起こらないでしょう。 今後は、中・小規模のオーロラ活動に留まると思われます。 今回の変化は、太陽風の一時的な変動です。 この後は、一旦落ち着くでしょう。 そして、21日に入るくらいから高速の太陽風がやって来ます。 発生源となるコロナホールが、SOHO EIT284の太陽写真に写っています。 前周期は、高速風はあまり強まらなかったのですが、 今回はどうなるでしょうか。 太陽では、西の端(右端)に小さく952黒点群が発生したそうです。 写真では見つける事ができません。 SOHO EIT284の写真で明るく輝いている小さな点が、その黒点群です。 フレア活動は穏やかなままです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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