宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 4/17 10:07 更新 太陽風は低速(300km/秒)で、磁気圏も穏やかです。太陽は無黒点のままです。 担当 篠原 穏やかな宇宙天気が続いています。 太陽風の速度(ACEの黄色線)は360km/秒から300km/秒へ下がり、かなり低速になっています。 磁場強度(白線)は2〜4nTとやや弱まった状態です。 南北成分(赤線)は、ほぼ北向き(プラス方向)で推移しています。 低速、弱磁場、北向きと3つ重なっていますので、地球の磁気圏もたいへん静かです。 極域のオーロラ活動を示すAE指数のグラフには、全く変化が見られていません。 この静かな状態は、今日を含めて4日ほど続くと思われます。 次の太陽風の乱れは、21日ころからと予想されます。 SOHO EIT284の太陽コロナの写真をご覧下さい。 今日は2枚掲載しています。 左が最新の写真、右が27日前の写真です。 どちらの写真にも、太陽の中心やや左寄りに、斜めに黒い領域が見えています。 ここは、コロナホールと呼ばれる領域です。 太陽の持つ磁場が、宇宙空間へ向かって広がりだしている領域で、 その磁場の広がりに乗って、太陽のプラズマが勢い良く飛び出しています。 高速の太陽風の発生源です。 もう1日ほどすると、コロナホールの先頭(右端)は太陽の中心に達します。 すると、地球へ向かって高速の太陽風が飛び出す様になります。 飛び出したプラズマの風は、3日後くらいに地球にやってきます。 この計算から、次の高速風は4日後、 4月21日くらいにやって来るだろうと予想しているのです。 2枚の写真を比較すると、コロナホールの位置はほとんど変化していません。 従って、太陽風の周期性という観点でも、大きな変化は見られないでしょう。 27日周期の図を見ると、前回の高速風は3月25日くらいから始まっています。 その27日後は、確かに4月21日です。 ここでひとつ興味があるのは、 前周期の3月23-24日に、太陽風磁場の大きな乱れがやってきたことです。 -10nTの大きな南向きがやって来て、小規模の磁気嵐を起こしました。 ただ、この時は速度に大きな変化は見られませんでした。 この乱れが今回も回帰してくるのか、たまたま3月に発生しただけなのか、 明後日の19日には、この変化にも注目してください。 放射線帯の高エネルギー電子は低いレベルで安定してます。 太陽は無黒点のままです。 X線のグラフは、見事にと言いたくなるほど、べったりと下に張り付いています。 ほんとうに穏やかな太陽です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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