宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CARISMA)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
宇宙環境計測グループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 4/12 10:01 太陽風の速度がやや上がり(500km/秒)、高速風になっています。磁気圏は穏やかです。
2007/ 4/13 11:22 太陽風磁場が南を向き、中規模のオーロラ活動が見られました。高速風は終わりつつあります。
2007/ 4/14 11:17 太陽風の速度は下がり(380km/秒)、磁気圏はたいへん穏やかです。太陽は無黒点が続いています。
2007/ 4/15 10:36 太陽風は低速です(360km/秒)。磁場が安定して-4nTの南向きになっています。
2007/ 4/16 10:17 太陽風はやや低速(350〜380km/秒)で、磁気圏も概ね静穏です。
最新のニュース

2007/ 4/17 10:07 更新
太陽風は低速(300km/秒)で、磁気圏も穏やかです。太陽は無黒点のままです。

担当 篠原

穏やかな宇宙天気が続いています。
太陽風の速度(ACEの黄色線)は360km/秒から300km/秒へ下がり、かなり低速になっています。
磁場強度(白線)は2〜4nTとやや弱まった状態です。
南北成分(赤線)は、ほぼ北向き(プラス方向)で推移しています。

低速、弱磁場、北向きと3つ重なっていますので、地球の磁気圏もたいへん静かです。
極域のオーロラ活動を示すAE指数のグラフには、全く変化が見られていません。

この静かな状態は、今日を含めて4日ほど続くと思われます。


次の太陽風の乱れは、21日ころからと予想されます。
SOHO EIT284の太陽コロナの写真をご覧下さい。
今日は2枚掲載しています。
左が最新の写真、右が27日前の写真です。
どちらの写真にも、太陽の中心やや左寄りに、斜めに黒い領域が見えています。
ここは、コロナホールと呼ばれる領域です。
太陽の持つ磁場が、宇宙空間へ向かって広がりだしている領域で、
その磁場の広がりに乗って、太陽のプラズマが勢い良く飛び出しています。
高速の太陽風の発生源です。

もう1日ほどすると、コロナホールの先頭(右端)は太陽の中心に達します。
すると、地球へ向かって高速の太陽風が飛び出す様になります。
飛び出したプラズマの風は、3日後くらいに地球にやってきます。
この計算から、次の高速風は4日後、
4月21日くらいにやって来るだろうと予想しているのです。

2枚の写真を比較すると、コロナホールの位置はほとんど変化していません。
従って、太陽風の周期性という観点でも、大きな変化は見られないでしょう。
27日周期の図を見ると、前回の高速風は3月25日くらいから始まっています。
その27日後は、確かに4月21日です。

ここでひとつ興味があるのは、
前周期の3月23-24日に、太陽風磁場の大きな乱れがやってきたことです。
-10nTの大きな南向きがやって来て、小規模の磁気嵐を起こしました。
ただ、この時は速度に大きな変化は見られませんでした。
この乱れが今回も回帰してくるのか、たまたま3月に発生しただけなのか、
明後日の19日には、この変化にも注目してください。


放射線帯の高エネルギー電子は低いレベルで安定してます。

太陽は無黒点のままです。
X線のグラフは、見事にと言いたくなるほど、べったりと下に張り付いています。
ほんとうに穏やかな太陽です。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/16 19:06 UT

3/20 19:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。