宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 4/ 2 10:02 更新 高速太陽風が来ました(550km/秒)。太陽風磁場も南寄りで、オーロラが活発です。 担当 篠原 太陽風が高速になりました。 そして、太陽風の磁場が南寄りの傾向を続けているため、 活発なオーロラが発生しています。 久しぶりになりますが、アラスカのライブカメラの映像を紹介します。 満月近いため背景が明るく、しかも薄く雲がかかっていて、見にくくなっていますが、 激しく動くオーロラの姿がとらえられています。 春分を過ぎて、夜の時間がだいぶ短くなっています。 このライブカメラでオーロラを眺められるのも、もうしばらくの間です。 さて、昨日のニュース以降、太陽風の速度は引き続き上昇して、 1日20時(世界時1日11時)には、550km/秒に達しました。 その後、現在まで550km/秒前後で安定した高速風が続いています。 太陽風の磁場強度は、8nTとやや強い状態で安定していて、現在もそのままです。 注目されるのは、今日のACEの図で、全体にわたって南寄りになっていることです。 南北成分を示す赤線が、全体にわたってマイナス側に偏っています。 振幅も-5nT程度あり、高速風である事と重なって、活発なオーロラ活動をもたらしています。 シベリアの磁場データを掲載していますが、 右端3分の1が、最新の1日分のデータです。 ここで急に変化が激しくなっている事が分かります。 AE指数も、500nTから1000nTの間で活発な変化が終日記録されています。 (いつものAEの図が止まっているため、掲載していません) 沖縄の磁場データは、静穏レベル(青の横線)から、 最大で-80nTくらいの下がりを示しています。 この磁場の減少は、世界規模で見ても-60nTくらいの下がりが観測されていて、 小規模の磁気嵐となっているようです。 27日周期の図で見ると、高速風の立ち上がりが前周期よりも1日早まっています。 開始のタイミングとしては、SOHO EIT284の写真のとおりになったと言えます。 そのSOHO EIT284の写真では、コロナホールは西に次第に去りつつあります。 高速風はもう2〜3日程度続くのではないでしょうか。 磁場強度が強まっている間は、南向きに対応して、活発なオーロラが期待できます。 高速風が後半に入るとともに、磁場強度は弱まり、 オーロラは次第に小規模になっていくでしょう。 太陽のフレア活動はとても穏やかです。 949黒点群は、ほとんど見えていません。 アラスカライブカメラで観測された、4月1日のオーロラ。 (c) NICT/SALMON SOHO衛星EIT284による、2日5時(世界時1日19時)の太陽。 (c) ESA & NASA ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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